本連載は、マイクロソフトのソリューション「Microsoft 365」に含まれるSaaS型デスクトップ&Webアプリケーション(以下、アプリ)「Office 365」について、仕事の生産性を高める便利機能や新機能、チームコラボレーションを促進する使い方などのTipsを紹介する。
Office 365を使いこなして仕事を早く終わらせたい皆様にお届けする本連載。今回はMicrosoft Teamsの今後に注目する。
今秋・今冬に実装されるMicrosoft Teamsの注目機能群
Microsoftが米国時間2020年9月22日から開催したエンタープライズ向けカンファレンス「Microsoft Ignite 2020」では、例年どおり多くの発表が行なわれたが、本連載では[Microsoft Ignite Highlight - Japan Session]で語られたMicrosoft Teamsのロードマップをかいつまんで紹介したい。同セッションは日本マイクロソフトの廣瀬“デプロイ王子”一海氏と、Microsoftの吉田大貴氏によるMicrosoft AzureからPower Platformまで幅広く新トピックを紹介したものだが、その中でMicrosoft Teamsの今後が語られた。
まずは展開中の機能として「Togetherモード」「テンプレート」機能を披露。前者は以前の記事でも触れたように、オンライン会議参加者へ一体感を演出するため、観客席や会議室を模した仮想空間を作り出し、そこへ自身の映像をはめ込むというもの。後者はチーム作成用テンプレートを用いることで、その後作成するチャネルやタブを提案する機能である。また、生産性向上を目的とした分析ツールのMyAnalyticsや、組織全体の業務状況を可視化するWorkplace AnalyticsとMicrosoft Teamsの連携が来年2021年に予定されている。
近々の展開を予定しているのが、「ブレイクアウトルーム」だ。こちらは2020年7月時点でMicrosoftが[公式ブログ]で発表しているように、チャネル参加者を数名の小グループに分けて、オンライン会議を実施する機能である。[Microsoft 365ロードマップ]でも確認できるように、PC版およびAndroid版で利用可能になる予定だ。年内の実装予定として参加者数制限の緩和や、対応デバイスの制御をモバイルアプリから実現するMicrosoft Teams Roomsの展開も予定している。
通話機能に関する新機能としては、電話システムのシンプル化がポイントだ。現在のバージョンでも電話システムやPSTN通話をサポートするMicrosoft Teamsだが、留守番電話やかかってきた電話に折り返す際の操作を簡略化し、通話キューをチャネル内で共有するMicrosoft Teams Collaborative Callingの実装を予定している。たとえばサポート対応のチャネルに通話キューを共有し、他の担当者に顧客からの通話を渡すといった場面に有用だろう。なお、Collaborative Callingは[Microsoft 365ロードマップ]によれば2020年11月の展開を予定している。
このようにMicrosoft Teamsは数多くの新機能実装を予定しており、本稿執筆時点では145もの機能開発が進んでいる。コロナ禍で存在感を増しているMicrosoft Teamsは今後も注目すべきソリューションだ。なお、同セッションではPower AppsとMicrosoft Teamsの連携にも触れ、吉田氏は独自に「Microsoft Ignite 2020 Power Platformアップデート日本語版」と題した動画配信も行なっているので、ご興味をお持ちの読者諸氏はぜひアクセスしてほしい。
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