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XperiaからWALKMANまで! ソニー好きのソニー製品徹底レビュー 第63回

ソニーのワイヤレスヘッドフォン「WH-1000XM3」ユーザーは「WH-1000XM4」に買い替えるべきか?

2020年10月03日 10時00分更新

文● ジャイアン鈴木 編集● ASCII

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WH-1000XM4の進化点を検証する!

 ソニーのワイヤレスヘッドフォンのフラッグシップモデル「WH-1000XM4」が8月7日に発表、9月4日に発売されました。記事執筆時点の実売価格は4万円前後。筆者は前モデル「WH-1000XM3」を大絶賛愛用中であり、まったく不満はないのですが、進化しているのであれば買い替えたい! というわけでレビューにかこつけて、ソニーさんから実機を借用しました。今回のテーマは「WH-1000XM3ユーザーはWH-1000XM4に買い替えるべきか?」です!

ソニー「WH-1000XM4」実売価格4万円前後

キャリングケース、USB Type-Cケーブル(約20cm)、航空機用プラグアダプター、ヘッドホンケーブル(約1.2m)と付属品の構成は変わりません

ノイキャン性能が向上
圧縮音源アップスケーリングにAI技術を採用

 WH-1000XM4の主な進化点は下記のとおり。

  1. 「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」と「高性能BluetoothオーディオSoC」を連携することでアルゴリズムが進化。音響環境を毎秒700回以上センシングすることでノイズキャンセリング機能が向上
  2. 圧縮音源のアップスケーリングにAI技術を組み込んだ「DSEE Extreme」を採用
  3. ユーザーがしゃべり始めると音楽を一時停止し、ノイズキャンセリング機能から外音取り込み機能に切り替える「スピーク・トゥ・チャット」の搭載
  4. AIが自宅や職場、カフェなどの場所を認識するように「アダプティブサウンドコントロール」を強化

 また細かな点では、イヤーパッドの形状を見直し、耳に当たる面積を拡大したことで、装着感を向上させているとのことです。

さらに細かな点としては、専用アプリ「Headphones Connect」からヘッドフォンの電源を切れるようになりました。これは地味ですが結構便利です

左がWH-1000XM4、右がWH-1000XM3。WH-1000XM4はNFCマークが目立たなくなっていますね

音質は同等
ホワイトノイズはWH-1000XM4のほうが大きい

 さて、まず音質についてはWH-1000XM4とWH-1000XM3で大きな差はないと感じました。家族に協力してもらってブラインドテストしてみましたが、まったく違いはわかりません。今回はストリーミングウォークマン「NW-ZX507」と「LDAC」で接続していますが、WH-1000XM3ですでにコーデックの上限の音質を実現しているのだと思います。これ以上の音質を求めるなら、素直に有線接続するべきなのでしょう。

今回はストリーミングウォークマン「NW-ZX507」内のハイレゾ音源(FLAC 96kHz/24bit)とMP3音源(320kbps)を試聴してみました

 一方、ちょっと気になったのがノイズキャンセリング機能。なぜかWH-1000XM4のほうが無音状態でホワイトノイズが大きかったのです。無音状態でノイズキャンセリング機能だけを利用する一部ユーザー以外には支障はないですが、ファームウェアアップデートでぜひ改善してほしいと思います。

aptX、aptX HD非対応な点も注意

 最後に注意事項があります。実はWH-1000XM4はSBC、AAC、LDACのみの対応で、aptX、aptX HDをサポートしていません。Android 8.0 Oreo以降はLDACに対応しているので問題ないですが、Windows PCではaptXで接続できないのがマイナスポイントです。

 WH-1000XM4は新搭載された「スピーク・トゥ・チャット」などの便利機能が魅力的ですが、対応コーデックが減ったことだけはちょっと残念。筆者はしばらくWH-1000XM3を使い続けることにしました。まだWH-1000XM3は家電量販店や通販サイトで販売されているので、もしWindows PCと組み合わせて使うのなら早めに確保しておきましょう。

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