7.7万円でスイフトスポーツをパワーアップできる「フラッシュエディター」を試してみた
2020年09月19日 15時00分更新
前回の記事(HKSのフルチューニング「スイフトスポーツ」試乗! もはやスーパーカーだ!)でHKSがチューニングを施した「スイフトスポーツ」のデモカーに試乗し、衝撃を受けましたが、パーツ代だけで102万5800円(税抜)と聞き、ショボーンとしておりました。そんなときに、HKSの方から見せていただいたアイテムが、ミドルハイスマホ相当の7.7万円でスイフトスポーツをパワーアップできるデバイス「フラッシュエディター」。これならスマホ1台諦めれば買えますね!
車両に装着するだけで
車のコンピューターを書き換えできちゃう!
本製品は、スイフトスポーツのECU(Electronic Control Unit)を書き換えるためのデバイス。初回のみ初期設定作業が必要ですが、それ以降はフラッシュエディター本体を車両のODBIIコネクターに接続するだけで、ECUにカスタムデータを書き込んだり、ノーマルデータに戻すことが可能なんです。
カスタムデータはノーマル車用と、「GTIII-FX スポーツタービンキット」装着車用が用意されており、ノーマル車用でも、最高出力が103.2kW (140.8PS)から117.0kW (159.1PS)に、最大トルクが235.7Nm (24.0kgf・m)から275.2Nm (28.1kgf・m)へとググーンっとアップします。スイフトスポーツは970kgと軽量なので、このパワーアップは効果大ですよね。
なお、ノーマル車用カスタムデータはふたつ用意されており、「PHASE 1」はスピードリミッターの変更(300km/h)のみ、「PHASE 2」はスピードリミッターの変更(300km/h)とレブリミットの変更(6000rpm⇒6300rpm)、ブーストアップが施されています。
ECUの書き換えは
スマホにカスタムROMを焼くよりカンタンかも
というわけで今回、HKSの協力を得て、実際にフラッシュエディターの効果を試してみました。まずはセットアップ手順からご覧ください。
※フラッシュエディターは個人で購入でき、自分でECUを書き換え可能ですが、筆者や編集部、HKSがそれを推奨するものではありません。少しでも自信のない方はチューニングショップに必ず依頼してください。
作業自体はAndroidスマホにカスタムROMを焼くより簡単だなあ……と思いました。ただし、フラッシュエディターを装着している間はエンジンをかけない、ライト、エアコン、ラジオを消しておく、書き換え作業中にフラッシュエディターを取り外さないことは厳守してください。ECUが破損して、走行できなくなる可能性があります。
7.7万円のチューニングとは思えないほどの効果!
さて、「PHASE 2」のカスタムデータに書き換えたスイフトスポーツですが、7.7万円ポッキリのチューニングとは思えないほど生まれ変わったというのが正直な感想。ノーマルのスイフトスポーツに不満はなかったのですが、乗り比べてみると全域で加速感が大幅に増しており、グイッとアクセルを踏めば6300rpmまで一気に吹け上がります。
それでいてドッカンターボ的な扱いにくさはなく、アクセルワークに機敏に反応してくれます。2、3速で高回転まで回して走るのがすっごく楽しいです。現代の車はコンピューターチューニングだけで、これほどまでに車の性格、性能が変わるんですねえ。
もちろん絶対的なパフォーマンスは前回のフルチューンドデモカーのほうがはるかに上です。でも、フラッシュエディターはチューニング入門に最適であり、なおかつ多くの人にとっては「PHASE 2」で十分満足できるはずです。
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