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Xeのラインアップにはゲーミング向けのXe-HPGが追加

Tiger Lakeの10nmはひと味違う?Intelが10nm SuperFinのWillow Cove&Xe-LPの概要を発表

2020年08月14日 20時00分更新

文● ジサトライッペイ 編集●ASCII

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 2020年8月13日(現地時間)、Intelは「Architecture Day 2020」を開催し、プロセスとパッケージング、アーキテクチャー、メモリー、インターコネクト、セキュリティー、ソフトウェアなど、同社を支える技術の進捗状況を説明した。その中で、次期Coreプロセッサー(開発コードネーム:Tiger Lake)で採用される10nm SuperFinテクノロジーやCPUコアのマイクロアーキテクチャー「Willow Cove」、GPUコアのマイクロアーキテクチャー「Xe-LP」の概要を明らかにした。

Tiger Lake SoCのイメージ図

 イメージ図を見るとWillow CoveアーキテクチャーのCPUコア部が4つ、Xeアーキテクチャーを採用するGPU「Xe-LP」などを統合している。Willow CoveはモバイルノートPC向けの第10世代Coreプロセッサー(開発コードネーム:Ice Lake)で採用しているSunny Coveの改良版で、L2キャッシュ(Middle Level Cash)が1.25MBに増量されている。また、製造プロセスはIce Lakeで採用していた10nmから改良した「10nm SuperFin」で製造され、動作クロックの向上と消費電力の低減が期待できる。

Willo Coveの概要

Willow CoveではSunny Coveと比べて、より高クロック動作のCPUが作れる

 Willow Coveで採用される10nm SuperFinは、これまで長年に渡る14nmの改良(14nm、14nm+、14nm++……etc)とは対照的に、Sunny Coveで採用していた10nmから1ステップで大幅に性能向上した製造プロセスだという。

14nmでは4ステップで性能が20%向上するペースだったが、10nm SuperFinでは1ステップで18%の性能向上を実現

10nm SuperFinでは5倍の静電容量を果たした「SuperMIM」という新キャパシターの採用やFinFETが改良されている

CPUコアのロードマップ

 なお、CPUコアのロードマップでは来年にはWillow Coveの後継となる「Golden Cove」、3Dパッケージング技術を採用したプロセッサーである「Lakefiled」の後継にあたる「Alder Lake」の投入を明らかにした。Alder LakeはLakefiledと同様、パワーのあるCoreプロセッサーと省電力管理に向いているAtomプロセッサーのハイブリッドCPUで、Willow Coveコア+Gracemontコアを内蔵する。LakefieldではSunny Coveコア1基とTremontコア4基の構成と全体的に省電力方面に振っていたが、Alder Lakeでは性能面に振るとのことでどうなるのか楽しみだ。

Xe-LPもIce LakeのGen11 GPUと比べて高クロック動作になる

 Intel独自のGPUアーキテクチャーということで話題のXeについては、Tiger Lake内蔵GPUやノートPC向けdGPUの「Xe-LP」と、データセンター向けの「Xe-HP」、HPC向けの「Xe-HPC」(開発コードネーム:Ponte Veccio)の3つがこれまで明らかにされてきたが、ゲーミング向けの「Xe-HPG」という4つ目のラインアップが判明した。Ice Lake内蔵のGen 11 GPUよりもパワフルなXe-LPよりもさらに性能に振った製品で、2021年に出荷予定とのこと。なお、今のところXe-LPはビデオカード単体の販売の話は聞こえてこない。もしかすると、このXe-HPGがビデオカード版として売る製品になるのかもしれない。

Xeアーキテクチャーを採用するGPUのグレードは市場別に4種類

なお、Xe-HPはEMIB実装で1タイル、2タイル、4タイルのものをラインアップ

Tiger LakeやDG1などに採用するXe-LPはローエンドのアーキテクチャーとなる

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