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石川温のPCスマホニュース解説 第87回

アップル、手数料高すぎ? 「フォートナイト」開発元が提訴

2020年08月17日 09時00分更新

文● 石川温 編集● ASCII

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●プラットフォームならではの利点はある

 一方で「iPhoneはApp Storeでしかアプリを配信できないのは問題ではないか。これだから独占的と批判されるのだ」と指摘する人もいる。

 確かに、iPhoneにアプリを配信するにはApp Storeを経由しなくてはいけない。

 ただ、これもアップルからすれば「ユーザーを守るための措置」ということになる。App Storeではすべて審査を通ったアプリだけが流通できる環境にすることで、iPhoneの中にある個人情報などが盗まれないよう、細心の注意を払うことができるというわけだ。

 他のプラットフォームのようにアプリを自社運営のサイトなどで自由に配布できるのもメリットのように感じられるが、一方で、ユーザーからすればウイルスなどが混入されている恐れも否定できない。

 スマホという個人情報の塊だからこそ、セキュリティー面、プライバシー保護の観点で、「アプリは審査を受け、承認されたものしか配信できない」というスタンスを貫いているのだ。

 ユーザーの立場とすれば、Apple IDでどんなアプリも簡単に買えるというのはとても便利だ。これが、アプリごとに配信先が異なり、それぞれにIDとパスワード、クレジットカードの登録を求められたりしたら結構、厄介だ。

 はたして、エピックゲームズの提訴によって、30%ルールになんらかの影響が出てくるのか。アプリ開発者が納得し、さらにアプリ市場が活性化される結論を期待したい。

 

筆者紹介――石川 温(いしかわ つつむ)

 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)など、著書多数。

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