予選は6号車が初ポールポジションを獲得
GT500クラス、GT300クラス共にGRスープラが圧倒的な力を見せつけた開幕戦から約2週間。8月9日に富士スピードウェイでSUPER GT第2戦の決勝レース(66周)が行なわれた。前戦、GT300クラスでデビューウィンを飾ったGRスープラの実力は本物なのか? はたして止めるものはいるのか? 混戦のGT300クラスをリポートする。
土曜日に予選、日曜日に決勝という2デイ開催に戻った今大会。しかし新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、今回も無観客試合となった(9月までは無観客の予定)。長梅雨が明けた決勝日の午後は気温29度、路面温度42度という、うだるような暑さ。ただ空には雲がかかっていた。
天気に恵まれた決勝レース
GRスープラの勢いに陰りが……
グリッドには、ポールポジションの6号車 ADVICS muta MC86を筆頭に、55号車 ARTA NSX GT3、2号車 シンティアム・アップル・ロータス、61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTの順に並ぶ。マザーシャーシ勢がGT3勢に対して速さを見せつけた形だ。
ホールショットを決めたのは6号車の阪口良平。そのすぐ後方、3番手スタートの2号車の加藤寛規と61号車の山内英輝が1つずつ順位を上げて2位、3位に浮上し、3つ巴のバトルが早くも勃発する。その後、9周目に61号車がトップに浮上。あわせて2号車も2番手にポジションアップ。トップを走っていた6号車は、この2台についていくことはできず、じりじりと引き離されていく。
レースの約1/3を消化した19周目からピット合戦が始まった。先陣を切ったのは4位走行中の65号車 LEON PYRAMID AMGの菅波冬悟。蒲生尚弥へのドライバー交代と、今回から義務付けられたタイヤ4輪交換を危なげなく済ませてコースに復帰する。翌20周目には6号車、4号車 グッドスマイル 初音ミク AMGらがピットに入っていく。
トップ集団の1台、61号車がピットに入ったのはレース26周目。山内英輝から井口卓人にドライバーチェンジを済ませ、実質のトップでコースに復帰した。一方、見た目上のトップに立った2号車はピットインのタイミングをずらし、周回を重ねる。
2号車がピットに滑り込んだのはレースのほぼ中間である30周目。加藤寛規は2年ぶりにSUPER GTフル参戦復帰をした柳田真孝にステアリングを託す。後方では33号車 エヴァRT初号機 X Works R8の右リヤタイヤが最終コーナーの立ち上がりで脱輪。ピットロードへと戻ってくるものの、コントロールタワーの下にマシンを止めリタイアとなった。
全車のピットインが終わると61号車は2号車の4秒後方。ラスト2周でその差が縮まったが追いつくには至らず、2号車 シンティアム・アップル・ロータスがGT300クラスの優勝を飾った。加藤寛規にとっては2010年以来10年ぶり、柳田真孝にとってはSUPER GT復帰2戦目での優勝となった。
2位は前戦リタイアで終わった61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT、3位には55号車 ARTA NSX GT3が入賞した。
ポイントランキングは開幕戦を制した52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GTが25ポイントでトップ、2号車が20ポイント、11号車 GAINER TANAX GT-Rと61号車、55号車が10ポイント差で続く。
次回のSUPER GTは8月22~23日の日程で、鈴鹿サーキットを舞台に開催される。はやくも混戦になってきた2020シーズンから目が離せない!
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