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感染症拡大防止とソーシャル・ディスタンシング対策

羽田空港で「WHILL自動運転システム」導入、搭乗口まで自動運転

2020年06月09日 09時00分更新

文● ASCII

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羽田空港第1ターミナル内で「WHILL自動運転システム」を導入

 WHILLは6月8日、羽田空港第1ターミナル内において、感染症拡大防止とソーシャル・ディスタンシング対策として、同社の「WHILL自動運転システム」が導入されたと発表した。空港における人搬送用途での自動運転パーソナルモビリティーの実用化は世界初としている。

ソーシャル・ディスタンシング イメージ図

 今回、羽田空港第1ターミナルでは、長距離の歩行に不安を感じる利用者に対して、近距離での接触による感染拡大のリスクが軽減できるという同システムによるサービスを提供。通常の車椅子介助サービスでは、利用者と介助スタッフの間で十分なソーシャル・ディスタンスを保つことができないが、WHILL自動運転システムでは介助スタッフがいなくても空港内の移動が可能で、利用者および介助スタッフ双方の感染拡大のリスクを下げられるという。

WHILL 自動運転システム利用イメージ図

羽田空港第1ターミナルのゲートエリア内で利用できる

 導入場所は、羽田空港第1ターミナルのゲートエリア内、保安検査場B近くに設けられた待機場所(WHILL Station)から3~7番ゲートまで。利用者を、WHILL自動運転システムにより、搭乗口まで送る。往路は運転を必要としない自動運転モードで目的地まで利用者を送り届け、利用終了後は無人運転によりWHILL Stationに返却される。

 利用対象は、羽田空港第1ターミナルに到着し、長距離の歩行に不安を感じる利用者で、かつ、当該システムの利用を希望する人。

 WHILL自動運転システムは、デザイン性と走破性に優れるというパーソナルモビリティーに自動運転・自動停止機能などを搭載した「WHILL自動運転モデル」と、複数の機体を管理・運用するシステムから構成される、歩道・室内領域のための自動運転システム。あらかじめ収集した地図情報と、センサー群で検知した周囲の状況を照らし合わせ、自動走行および自動運転による無人での返却が可能。

 同社は2019年以降、空港の利用者にシームレスな移動を提供することを目的に、長距離の歩行に不安を感じる利用者に対して、同社が開発する自動運転技術を搭載したパーソナルモビリティー、WHILL自動運転システムによって、搭乗口まで案内する実証実験を行なってきた。

 また、海外でも、ダラス・フォートワース国際空港(アメリカ)、アブダビ国際空港(アラブ首長国連合)およびウィニペグ国際空港(カナダ)、ジョン・F・ケネディ国際空港(アメリカ)などで実証実験を行ない、自動運転技術の精度およびユーザビリティー、空港のオペレーションとの親和性を向上させてきた。これまでの実証実験は延べ11回で、通算400人近くの利用者および空港関係者がWHILL自動運転システムを利用した。

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