• Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

イベントレポート

注目の特集

アクセスランキング

週刊アスキー最新号

  • 週刊アスキー特別編集 週アス2024May

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

MITテクノロジーレビュー

硬派な謎解きと美麗なグラフィック、考察し甲斐のあるストーリーが魅力

MYSTの後継作でアハ体験! 「OBDUCTION」は謎解きの面白さと達成感が同時に味わえるADVゲーム

2020年06月12日 17時00分更新

文● 市川 ●編集 ASCII
提供: サン電子

ゲームでアハ体験!
謎解きの面白さと達成感が同時に味わえる

湖畔を探索時、激しい光に見舞われる。すべてはあの光から始まった……

 主人公は湖畔で激しい光に見舞われ、未知なる世界へと誘われる。主人公と同じ理由でこの世界に迷い込んだ人間もいるようだが、家屋を探索しても人っ子1人いない…。「なぜ?」と思った瞬間、謎が謎を呼ぶミステリーの虜になるだろう。いざ謎解きの世界へ……。

MYSTの精神を受け継いだ作品だけあって、本作が提示する謎は難しい。画像右側にある水門と思しきゲートを開けるパズル。ある法則を理解しないと開けられない

 繰り返すが、OBDUCTIONはMYSTの精神をしっかり受け継いだ作品だ。本作が提示する謎は、一筋縄ではいかないほどの難度である。複雑なギミックを採用したパズルや、数学の要素を取り入れた暗号解読など、単純な発想では解けない謎が多数用意されている。さすがはMYSTの後継作というべきか。脳が思わず悲鳴を上げるほどの難しさに、何度も何度も苦戦を強いられたものだ。

 しかし、ある程度慣れてくると、音を上げてしまうほどの理不尽さはあまり感じなくなった。いかなる問題にも必ず答えがあり、ふとした閃きによって解けるようになっているからだ。

本作には有益なヒントが隠されている。上記画像は序盤のステージである「ハンラス」のマップ

日本語版ではよりわかりやすいヒントをチェックできる。条件を達成するとヒントが開示されていく

 まず、エリア内には有益なヒントが隠されている。ヒントを見つけさえすれば答えに一歩近づいたといっていい。さらに、公式の攻略ガイドはもちろんのこと、日本語版限定のわかりやすいヒントもあるので、序盤でつまずく心配はないだろう。

 確かに本作の謎は簡単とはいい難いが、見つけたヒントをもとに思考し、ひたすらトライ&エラーを繰り返すことで、閃きが生じるはずだ。

ある場所で見つけたスライドに、記号と思しきイラストが表示されている。「15」? これはいったい何を意味しているのか

このイラストに関係があると思われる、謎の暗号解読機。右にあるレジに数字を入力すると、左側中央にある青いパネルの球体が別の球体と連結する仕組みだ。数字に応じて球体同士がランダムで連結されるのだが法則がわからず、最初は理不尽さを感じた

近くにあるメモを読んでみると、どうやらこの暗号解読機は「4進数」を採用しているようだ。青い球体と球体をつなぐ「線の数」と「位置」、球体4つに囲まれた部分が「一桁」を意味する。ひょっとしてこれは数字ではなく……?

 法則および答えがわかった瞬間、理不尽という思い込みはきれいに払しょくされ、「わかったぞ!」というプラスの感情が芽生えてくる。刺激的な快感が得られると同時に、かけがえのない達成感も味わえる。いうなれば「アハ体験」だ。本作は脳を鍛えるのに最適なゲームかもしれないと思うに至った。

ヒントをもとに思考し、トライ&エラーを繰り返すことが攻略のカギとなる。謎を解くたびに得られる達成感がたまらない

 OBDUCTIONをプレイした際に、謎解きの醍醐味を改めて思い知ることになった。謎を解き明かすたびに喜びの感情が芽生え、次第に普段プレイするFPSやTPSとは異なる面白さを享受するに至った。捻りが必要な謎を考察し、自身の力で解き明かす。ここまで面白いものだったとは思いもよらなかった……。

 知的好奇心を刺激し、謎を解き明かした達成感をゲーム内で体験できるのが一番の魅力といえよう。

この記事をシェアしよう

ASCII.jpの最新情報を購読しよう

この連載の記事