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T教授の「戦略的衝動買い」 第581回

リアルに駒が動くBluetooth遠隔プレイ、スマートチェス「Square Off」で遊ぶ!

2020年05月14日 12時00分更新

文● T教授 撮影●T教授 編集●ASCII

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世界中のSquare Offの対局をストリーミングで見て勉強もできる。今回はTopalovさんとAnandさんの対局を覗いてみた

Square Offの盤上をチェスの駒が滑るさまは目を見張る

 さてSquare Offの3番目の楽しみ方は、多少上級者向けかもしれないが、AIか会員同士の対局で”ストリーミング配信する”と公開設定をした任意の対局を、第三者として見て勉強することができる遊び方だ。

筆者の実力では解説のしようのない対局だが、TopalovさんとAnandさんの対局もストリーミングされている状況を動画で見れば百聞は一見にしかず

 今回は、その中から一つの対局を選んで、実際に目の前にあるSquare Offの盤上で再現してみた。スマホ画面上には両者の名前が表示され、”思考中”などのステータス表示もされ、その後、Square Offの盤上をチェスの駒が滑って行くさまが、目の前で見られるのは正直すごい感覚だ。これも百聞は一見に如かずなので……、実際に筆者がスマホで撮影したストリーミングを見ていただく方がよく理解できるだろう。

後片付けは”終了”をタップするだけで自動的に最初の状態に戻してくれる

 さて対局が終了してSquare Offを終え次回の対局のためにチェスの駒を片づける時は、難しいことは一切考えずに、スマホ画面上の”リセットする”をタップすれば、敵味方の盤上の駒や、取得して専用の場所に置いた駒まで、全ての駒が対局直前のREADYの状態に駒を移動させてくれる。

駒と駒の狭い隙間をすり抜けて短時間で盤上や取得した駒の退避場所から対局直前の状況に戻してしまう動作は見ていても楽しい

 なかなかドラマティックでスピーディな駒の動きを体験させてくれるSquare Offだが、いろいろ秘密はありそうだ。ハードウエアの耐久性の確保やチューニングは難しそうだが、メカニカルな構造はきわめてシンプルなものだ。

 チェスボードのすぐ下側の内部には盤の目と同じだけマトリックスに配置されたセンサーボードがあり、駒の底面にはマグネットが仕込まれている。そして同じく、ペンやカッター刃の代わりにマグネットを取り付けXY座標で高速動作するプロッターのようなメカが盤直下で縦横無尽に動作して駒を目的の場所に動かしている。

 もちろん、Square Off本体の中にはこのメカ以外にユーザと”Square Offとの対局”を実現するために、AIを搭載した小さな専用コンピューターも内蔵されている。これらのメカと頭脳、関連アプリがBluetoothでスマホと連携して、ローカルでの楽しみを世界中のSquare Offユーザと繋ぐ役目を果たしているのだ。

Square Offは、少し高価だが、自粛引き篭もりを余儀なくされるいまこそ”大脳とコミュニケ-ションパワー”の両方を活性化させてくれるウルトラ・ガジェットだ

 Square Offは価格から見ればハイエンドホビーに位置する商品だが、今後も長く続くであろう”Coronavirus (COVID-19)”時代の自粛引き篭もりを余儀なくされる時代にはきわめて価値ある”大脳とコミュニケ-ションパワー”の両方を活性化させてくれるウルトラ・ガジェットなのかもしれない。

 
T教授

今回の衝動買い

アイテム:Square Off
・購入:FOX STORE
・価格:8万7780円

T教授

 日本IBM社でThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

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