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私→WRC 第13回

WRC参戦マシン「GT86CS-R3」をシェイクダウン! 慣れないレースカーに茂原の女王も苦戦

2020年03月07日 15時00分更新

文● 板倉麻美 編集●スピーディー末岡/ASCII

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こいつ……動くぞ!(当たり前)

 こんなに難しいの!? 一生ここから動けないよ! と、思ってたらハンドブレーキがかかっていたことが判明。そろそろと半クラでつなぐとスーーーっと前進。

「動いた!」
「当たり前だろ!」

 と、みんなからのツッコミ。ただし本題はここからで、初めてのシーケンシャルシフト。えいやっ、と叩き込めと言われたけれど弾き返されることもしばしば。ガチャコン! とシフトアップするたびに、こんな力いるの? と半泣きです。

 さらにエンジンを3500回転以上キープしないと挙動が安定せずにガクガクします。一度回転が落ちてしまうと、再び回転を上げるのが本当に難しい。常に高回転キープしなければいけないと言われたんだけど、それって結構速度出るよね? そういえば昨年WRCドイツを見に行った時、リエゾンでみんなぶっ飛ばしてたのはそういうことだったのか。レーシングカーは低回転低速で走り続けていられないのね。でも警察に捕まるのでは……?

水が撒かれて低μ路になったジムカーナ場を疾走

 ジムカーナ場のコースには水が撒かれ、パイロンが置いてある中を自由に走ることができます。とりあえず何速まで入るのかと、パワーを感じる回転数を体感するためにあれこれ試すも、イマイチよくわからないよー! とにかく軽いボディーはモリモリ加速するのでシフトもどんどん上げられる。レッドゾーンまで引っ張ってみようとしても、一瞬で回転が上がってしまいうまくいかない。

 本当に繊細なアクセルワークが必要なんだな、と自分のラフさを痛感。

 でも、ガチャンガチャンとギアを上げたり下げたりしているうちにふと、「もしかして今私とてもかっこいいのでは……」と自己陶酔したり。

 途中でサイドブレーキも使ってみたけれど、硬すぎて力加減が分からずくる~ん。ロックさせてみようとブレーキを踏み込むも、マスターバックレスなブレーキの加減が分からずクルーン。

 タイヤの限界を確認しようとオーバースピード気味に進入して、パイロンに激突。改めて、ちっともかっこよくない。これは前途多難です。

レーシングドライバーの蘇武選手に
お手本を見せてもらう

 途中で、今回参加した走行会の主催者でもあるレーシングドライバーの蘇武喜和選手に乗ってもらうことに。軽やかに発進する姿に助手席での私はきっと目がキラキラしていたはず。

 たくさんのスイッチをいじって試しながら一番走りやすそうなベースの設定を探してもらったり、発進のコツやシーケンシャルの特徴もたくさん教えていただきました。

10月のWRCドイツまでに慣れておなかいといけない

「うまくギアが入らない時も多いから、落ち着いて半クラとか試してみてね」
「で、できるかなぁ……」
「まずは車と仲良くならないとね」
「いっぱい話しかけます!」

 蘇武選手、本当にありがとうございました!

 その後もハンドルの重さを変えたり、色々と試しつつシェイクダウンは無事に終了。とてもかっこよくて、とても良く走る86ちゃん。少しでも楽しく気持ちよく乗れるようになりたいな。正直、ラリー始めて2年目のドライバーが乗るマシンのレベルじゃないけど、やるしかない! がんばるぞ~!

 最後になりましたが、今年は全日本ラリー選手権をこれまでのヴィッツCVTでスポット参戦します。さらに、WRCのドイツとラリージャパンをこのGT86CS-R3で走りますので、引き続き応援よろしくお願いします!

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