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業界人の《ことば》から 第376回

AWSが感じている日本企業のクラウド活用の変化とは

2020年01月28日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集● ASCII

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大胆な決断をする日本企業が増加

 AWSを活用して、勘定系システムを運用しているソニー銀行は、大阪リージョンの設置を強力に働きかけた1社だ。同社の福嶋達也執行役員は「仮想サーバーを立てたり、バックアップを取ったりといった活用の範囲であれば、ローカルリージョンでもいいが、クラウドネイティブなアプリケーションを利用するためには、大阪リージョンが必要になる。2021年初頭の大阪リージョンの開設により、勘定系システムを含む、すべてのシステムでAWSを利用可能とする方針を決定した」とする。

 現在、AWSには全世界に22のリージョンと、ひとつのローカルリージョン(大阪)、69のアベイラビリティーゾーンがあるという。

 長崎社長は「米国に比べると、日本でのクラウド利用は2~3年遅れている。日本のお客様は、時間をかけて慎重に意思決定をするため、結果として、導入に時間がかかっているのが理由だ」とする。

 だが、こうも指摘する。

 「クラウドの活用は、『コスト削減』を目的にすることが多かったが、『変化に迅速に対応し、ビジネスを変革する』『イノベーションし続ける組織へ』といったことをキーワードに導入したり、導入したあとに、こうしたメリットを享受できたりする企業が増えている。

 そして、ここにきて、新たなイノベーションに取り組んだり、大胆な決断をする日本のお客様が増えているのも実態である。SAPをAWS上で稼働させるユーザーは日本が最も多い」。

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