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Windows情報局ななふぉ出張所 第181回

銀行がいらなくなる未来も見えてきた:

2020年の「Pay」を予想する

2020年01月01日 09時00分更新

文● 山口健太 編集● ASCII

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■スマホ決済アプリが最重要の存在に

 QRコード決済は当面の手数料無料を打ち出すなど低コストを売りにしたことで、これまで現金のみだった店舗がいきなりスマホ決済に対応したことに驚いた人もいるのではないでしょうか。

 将来的には各種手数料を引き上げることで回収に走るのではないか、という見方はあるものの、そうした手数料ビジネス以上に重要になってきたのが「データ活用」の方向性です。

 たとえばFacebookは誰もが無料で使っていますが、そこには莫大なデータが集まっており、広告やマーケティングに活用できる大きな価値があると評価されています。同様に、スマホ決済のアプリには個人の属性や行動範囲、趣味嗜好に関するデータが集まってきます。

PayPayが目指す「スーパーアプリ」。活用されれば莫大なデータが集まる

 各事業者がアプリの強化に躍起になる理由がここにあります。スマホ決済のアプリではクーポンや割り勘、他のサービスを利用できるミニアプリなど多彩な機能を提供できる上に、データに基づいて利用者にアプローチできる双方向性を備えています。

 アプリを用いた決済としてまずはQRコードが普及しましたが、Eコマースやモバイルオーダー、顔認証など、オンラインとオフラインの両方に可能性は広がっています。アップルが米国で発行する「Apple Card」のように、アプリと密接に連携するクレジットカードにも期待が高まっています。

2020年には登場予定の「Kyash Card」。アプリとの連携機能が期待される

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