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業界人の《ことば》から 第368回

ヤフーとLINE統合に見る、GAFAと中国BATへの危機感

2019年11月21日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集● ASCII

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LINEのグローバル基盤はメリット

 ひとつめは顧客基盤だ。

 ヤフーには、6743万人のユーザーと、300万社以上のビジネスクライアントを持つ。また、LINEは8200万人のユーザーと、約350万社のビジネスクライアントがあるという。

 このなかには重複部分もあるが、補完部分も大きいと川邊社長は語る。

 「LINEには若いユーザーが多く、アプリを接点とした利用形態である。それに対して、ヤフーにはPC時代からのユーザーが多く存在し、ブラウザーでの利用も多い。顧客基盤においても補完できる」とする。

 2つめはヤフーとって、LINEのグローバル基盤を利用できるメリットだ。出澤社長は「LINEは全世界230以上の国と地域で利用され、1億8500万人の利用者がいる。台湾、タイ、インドネシアではトップシェアであり、韓国ではナンバーワンのポータルサイトであり、その点では日本のYahoo!JAPANと近いポジションにある」とする。

 これまでヤフーはライセンスの問題もあり、そのブランドを活用した世界展開ができなかった。だが、LINEとの連携により、グローバル展開の足がかりを作ることができる。

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