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業界人の《ことば》から 第368回

ヤフーとLINE統合に見る、GAFAと中国BATへの危機感

2019年11月21日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集● ASCII

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GAFA・BATとは歴然の差

 会見のなかでも統合後の規模として、時価総額3兆円、営業利益1600億円、研究開発費200億円、従業員数は1万9000人になることを示した。しかし横には、あえてA社、B社、C社などとしながらも、GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)やBAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)と呼ばれる企業の規模を並べて、その差が歴然であることを示してみせた。

 米国C社として挙げていたアマゾンは、時価総額が98兆円、営業利益は1兆4000億円、研究開発費は3兆2000億円、従業員数は64万7000人だ。

 出澤社長は「我々の危機感のひとつが、グローバルテックジャイアントの存在。インターネット産業は優秀な人材や資金、データが強いところに集約され、勝者が総取りする構造を持つ。

 米国GAFA、中国BATとは、時価総額、営業利益、研究開発費、従業員数のすべてで桁違いの差がついている。競合に対する危機感、スピードに対する危機感、AIの投資に対する危機感を持っている。いまこそ手を打って、次のステージに進むべきであると考えた。これは、あらゆる産業がデジタル化するなかで、日本の国力や文化の多様性にまで影響を及ぼす課題である」と指摘する。

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