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新車を買った情報2019 第26回

マツダ ロードスターRFは本当に買っていいものなのか?

2019年08月03日 12時00分更新

文● 四本淑三、編集●西牧

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トヨタ「86」とスバル「BRZ」

 まず、新車で買える同じFRレイアウトのクーペとして「86」「BRZ」があります。サイズは違いますが、形もロードスターRFと似ております。

 ルームミラーに迫る姿はひしゃげたアクアのようですが、対向車線から近づいてくる斜め前、そして後ろのシルエットは、スポーツクーペはこれしかないよね、という形。素人の気楽な立場を利用して言いますと、リアフェンダーの膨らみ、そしてフロントフェンダーの盛り上がりなど、現行型ロードスターの要素もみられます。

 これらのクルマも決して速くはありません。トヨタとスバルの技術をもってすれば、いかようにもできたはずですが、広範に買ってもらえるスポーツカーは、このあたりが落としどころだろう。そういう見切りは、ロードスターと同じであります。

 スタンダードモデルで手動変速機仕様の税抜き価格は、BRZ「R」が248万円、86「G」が245.7万円。十分、安い。車重は1.2トンを超えますが、それでも十分、軽い。そしてロードスターRFと同じ2リッターエンジンは200馬力を発揮し、スバルお家芸の水平対向エンジンをフロントに積む、低重心設計が売りであります。

 そんなクルマでありながら、後ろに人が乗れてしまうのが素晴らしい。車幅の割にホイールベースが長くてスポーツカーらしくないと言われますが、4人乗れるんだから仕方ありません。ただ、リアは大人を乗せると人権問題になりそうなほど狭小で、我慢してもらっても1マイル程度しか乗れない。それでスポーツクーペのリアシートは昔から「犬でもまいるワンマイルシート」なんて言われております。

 ですが、そのリアシートを倒せば、ちょっとしたラゲッジルームが出現します。タイヤ4本が一度に積めるという話ですから、スタッドレスに履き替えた際、外した夏タイヤをどう運ぶか困るロードスターより文明を感じます。

 問題は、これを買うと峠でドリフトを決めなければいけない。そんな強迫観念に駆られてしまうことでしょう。そんなこともあって、トミカのチョイスはBRZになってしまいました。申し訳ない。

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