なんちゃってモデルはオリジナルMOFTより12gも重い
総重量100g近辺のガジェットで10%以上の差は甚大
最後になんちゃってモデルとオリジナルMOFTの両方の自重をキッチン秤で計ってみたところ、なんちゃってモデルはオリジナルMOFTより12gも重い98gだった。総重量が100g近辺のガジェットにおける、10%以上の差異は極めて大きい。
きっと、さまざまな努力の積み重ねによる1gの軽量化努力がさらに積み重なり、商品に反映されていると思いたい。
米国先行のMOFTは、残念ながら日本国内では、先行予約販売型の“なんちゃってクラウドファンディング”商品としてのデビューとなったが、秋葉原では、米国版を真似したなんちゃってモデルのほうが約2ヵ月も早く出荷を果たしてしまったことは残念だ。
昨今の日本国内のクラウドファンディングを見ていると、すでに製品化されたモノを再生産して、次期製造ロットをキャンセル不可の予約販売をするだけのような感じがしてならない。もはや日本では、真のクラウドファンディングは生まれてこないのではないかという残念感すら漂ってしまう。
今回のMOFTに限らず、最初の着想や発想には心からリスペクトの気持ちを伝えたいが、スタート時点でできる限りの詳細説明をしてから投資者を募るクラウドファンディングという仕組み上、同業者によるオマージュ商品の登場は今後も再三あるだろう。
今回のケースではないが、オリジナル商品だから良いとは限らないのが昨今のガジェットワールドの残念でもあり、おもしろいところでもある。そして、うっかりするとオリジナル商品より、それをオマージュしたなんちゃって商品が先行出荷されることが今後もあるだろう。色々な面で海外のクラウドファンディングはおもしろい。
しかし、筆者個人的にはバッカーになった商品の出荷時期も見えないアイテムがいまだに数点以上あるありさまだ。いつもプレゼンテーションと商品説明動画の仕上がりだけはクールだが、品質と物流に大きな問題のあるクラウドファンディングもぼちぼち、改善と再スタートの時期だろう。
今回のケースでは、オリジナルMOFTはAmazon.co.jpで2570円、なんちゃってモデルを秋葉原で買えば1500円。この1.7倍の価格差をどう考えるかだろう。まだまだガジェットの世界にも根強く残っている“コスパ優先”で選ぶならなんちゃってモデルかもしれない。
昨今は、ペット家畜の餌ではなく美味しい料理の世界にまで出しゃばってくる「コスパ」という言葉が大嫌いな筆者は、もちろんオリジナルMOFTを選ぶ。いや、実は“どちらにするか悩んだら両方とも買え!”というのが衝動買いの極意なので、これを実践して今に至っている。
今回の衝動買い
アイテム:MOFT「MOFT」
・購入:Amazon.co.jp
・価格:2570円(税込)
T教授
日本IBM社でThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。
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