ネットワーク再生の音質を良くするSonoreの製品
ヘッドフォン祭の会場で、合わせて紹介されたのが、2019年からトップウィングで扱うことになった「Sonore」というブランドである。まずは「ultraRendu」と「ultraDigital」の2つの製品を発売する。「ultraRendu」はデジタルブリッジ、「ultraDigital」はDDC(デジタル・デジタル・コンバーター)である。
ultraRenduの役割は、デジタル信号をLANで受けてUSBで出力することだ。
最大のメリットはRoon Readyモードを備えることだ。Roonとは、リッピングや購入した音楽ファイルや、契約中のストリーミングサービスなどを一元管理できる、統合的な音楽再生プラットフォームのことだ。現在、日本製のDACはほとんどRoon非対応であるが、本機と接続すれば、たちまちRoon対応になる。
また、MacでDSDデータを扱う際は、通常DoP(Dsd over PCM)方式が使われる。DoPは、DSDデータをPCMのフレーム内にカプセリングし、PCMの信号として伝送する方式だ。そのため、DSD256(11.2MHzもしくは12.2MHz)のデータを送るには、PCM768kHzの入力に対応したDACが必要となる。しかし、本機を使えばDSDネイティブ出力を使ってDSD256の伝送ができる。価格は16万5000円前後で、iFi audioの電源アダプター「iPower 9V」が付属する。
ultraDigitalは、USBオーディオの入力をS/PDIFまたはI2S信号(伝送にはHDMIケーブルを使用する)として出力できるコンバーターである。HDMIケーブルを使って、I2S信号を伝送する際には、いくつかのピンアサインがあるが、本機はPSオーディオがSACDトランスポートとDACの接続に使っている仕様に準拠したものとなっている。さらに、内部のディップスイッチを切り替えれば、ほかのピンアサインにも対応できる。価格は9万円前後で、こちらもiFi audioの電源アダプター「iPower 9V」が付属する。
Sonoreでは、ネットワークオーディオで何かと問題になっているアースの取り方、これを一度切り離すため、光LAN接続に対応する「opticalRendu」の発売も予定しているという。
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