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春のヘッドフォン祭 2019 第10回

なぜ電源で音が変わるのか?など、XI Audio設立者が語るアンプやDACの問題点

2019年05月02日 10時30分更新

文● ゴン川野 編集●ASCII

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時間軸の正確さを得るためにXI Audioがしたことは?

 次に披露されたのは、R-2Rラダー方式を採用した、XI Audioの「SagraDAC」に追加搭載された新機能である。

シャオ氏 「DACの設定画面に入ると1から9までの数字を選択できます。これが“BLADE機能”です。RCAかBNC端子に接続した場合に使えるようになります。ブレードには刃という意味があります。この刃で何を切るのでしょうか。それをこれから説明いたします。

 まず、こちらをご覧下さい。皆さんもご存じのS/PDIF信号です。クロックとデータを合わせてデジタルで送る規格で以前から使われています。

 RCAでも、BNCでも、光接続でも実際に流れるデジタル信号の波形はこのようになっています。このデータの中で、唯一重要なのは幅です。幅が重要な意味を持っています。

 この矩形波の中で大切なことは幅がどのぐらいあるかです。DACの役目はこの幅を正確に再現することです。理想の波形は矩形が直角で再現されることですが、残念ながらそうはなりません。実際の波形は変形してしまいます。

 波形を拡大してみましょう。幅が一定でないことが分かります。下で測れば赤線のように幅は広くなり、上で測れば青線のように狭くなります。また、波形は左右非対称のため、真ん中を取るというのも無意味です。そうなると平均値をとるしかないのですが、SagraDACはユーザーの皆様に9種類の選択肢をあたえます。波形のどの部分を切るかを選択できるんです。切る位置によって音も安定度も違ってきます。それは接続する機器によっても異なるので、ぜひ試して見て下さい」

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