サイボウズ社が提供しているウェブサービス「kintone」は、一言で言うなら「簡単に自社の業務に適したシステムを作成できるクラウドサービス」だ。業務アプリを直感的に作成できるほか、社内SNSとしての機能も備えスピーディーに情報共有ができるなど魅力が盛り沢山だ。 本連載では、そんなkintoneの導入から基本機能の紹介、そしてアプリの活用法など、ビジネスの現場で役立つ情報を取り上げていく。第81回では、役所の書類を作るためにkintoneの西暦情報を「令和」含む和暦に変換してみる
kintoneの中に和暦データを持たせたい
もうすぐ元号が平成から令和に切り替わる。kintoneで日付を扱う場合は西暦オンリーだが、役所に提出する書類などはいまだに元号表記が基本になっている。たとえば、「プリントクリエイター」(「第75回 kintoneの販売管理データから帳票を直接出力する方法」)を参照)といった連携サービスを使い、kintoneから直接印刷する場合は、どうしてもkintoneの中に和暦データを持ちたいところ。
ビジネスで和暦を扱うのであれば、お勧めなのが「和暦変換プラグイン」。ノベルワークスが提供している機能拡張kintoneプラグインの1つで、kintoneの日付フィールドから、和暦に変換して出力できる。1か月無料で試せるので、まずは同社のホームページからダウンロードしてみる。
圧縮されたプラグインファイルをダウンロードしたら、解凍せずそのまま「kintoneシステム管理」の「プラグイン」を開いて、「読み込む」をクリックしてアップロードする。続いて、利用するアプリの設定から「プラグイン」を開き、「プラグインの追加」をクリックして「西暦和暦変換プラグイン」を有効にすればいい。
今回は、サンプルとして生年月日や入社日を扱う従業員名簿アプリを利用してみる。ちなみに、kintoneは日付でも日時でも西暦で扱うので、和暦にする場合は「文字列1行フィールド」もしくは「スペースフィールド」に出力する必要がある。
準備ができたら、プラグインの設定を開き、元となる西暦のフィールドと和暦を入力するフィールドを指定。曜日の表示方法を選択すれば完了だ。曜日は「なし」にすることもできる。複数の西暦フィールドをまとめて変換するなら「+」をクリックして行を追加すればいい。
もちろん、「西暦和暦変換プラグイン」は新元号である「令和」にも対応している。試しに未来の日付である「2019-05-01」を変換してみると、「令和元年5月1日(水)」と表示された。
試用期間は1ヶ月で、その後は有償契約が必要になる。価格は1ドメインにつき、月額2000円(税別)もしくは、買い切りで5万円(税別)となる。通常、月額課金サービスはメンテナンスを受けられたり、最新機能を使えるといったメリットがあるが、元号は頻繁に変わるものでもないので、25ヶ月分の買い切りもありかもしれない。
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