XeはやはりHPC向けか?
やや古い話であるが、昨年6月の連載464回の最後で、インテルのGPUはひょっとしてAurora改のためではないか、と書いた。
そのAurora改であるが、今年3月18日に米エネルギー省はインテルおよびCrayと正式に契約したことを明らかにした。
現時点ではこのAuroraの詳細な構成は明らかにされていないのだが、プレスリリースの中で「 (Auroraは)将来世代のIntel Xeon Scalable ProcessorとXe compute architecture、将来世代のIntel Optane DC Persisitent Memory、それとOne APIソフトウェアで構成される」と説明している。
ちなみにAurora自体は200キャビネットを超える巨大なシステムであるが、このキャビネット間の接続はCrayのスリングショットと呼ばれるインターコネクトで接続されることになる。
ということで、やはり予想通りXeはゲーミング向けも考慮されているが、Xeon Phiの置き換えのための用途が大きいことが明らかになった形だ。
ちなみに契約金額は5億ドルを超えており、納入時期は2021年となっている。金額はともかくとして納入時期を考えると、おそらくXeonはIce Lakeの次、第4世代のXeon Scalableになるものと思われる。
これはタイミング的な問題もさることながら、One APIを利用するためにはおそらくCXL(インテルが3月11日に突如発表した、QPI/UPIに代わる新しいCache Coherency Interconnect)の利用が前提と思われるためだ。
CXLはPCI Express Gen5のI/Fを利用して構築されるため、Ice Lake世代(PCI Express Gen4対応)ではおそらく利用できない。プロセスとしては10nmのままか、もしくは7nmに移行するか不明(技術的にはどちらでもPCI Express Gen5対応は可能と思われる)だが、どちらにしても2020年末~2021年にかけて投入されるXeonでのサポートと考えられる。

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