ソニーのα6400が予想以上に気に入って、ちょっと困ってる今日この頃(気に入ったカメラを片っ端から買ってたら大変!)、というわけで前回に続いてα6400で撮った猫の話。
ちょっとおさらいすると、α6400はソニーのAPS-Cサイズのセンサーを搭載したミラーレス一眼。前回は新製品のウリである強化された高速で食いつきがよいAF機能に話を絞ったけど、もちろんそれだけじゃないのである。
まずは小さい。小さいにもいろいろあるけど、背が低くて上面に凹凸がない。
だから携帯性が高いんだけど、それ以上に「バッグから出し入れしやすい」のだ。しかも背が低いので本格的なカメラバッグじゃなくても収められるし、偶然猫をみかけたとき、さっと取り出して撮影しやすい。
続いて、背面モニターがチルト式でタッチAFを使える。だから猫目線で撮るのにいい。低い位置にカメラを置いて、チルトさせたモニタを見ながら親指でシャッターを押す。道路脇でくつろいでる猫を偶然見かけたときも、さっと取りだしてしゃがんで、地面すれすれでワンショット(いや、ニャンショットか)である。そんなシーンも得意なのだ。
2匹とも、道路で遊んでるのがバレたって顔をしてる。ええ、バレてますとも!
このあと、2匹とも左手奥のおうちの中に隠れちゃったのだけど、キジトラの方がしばらくこっちを気にしてブロック塀の向こうから覗いてた。上の写真、ミケの上に穴の空いたブロックが2つ見えているけれども、そのうちの片方だ。それが冒頭写真。
手前のブロックにピントが合っちゃうと困る(けっこうありがち)から、タッチパッドAFでしっかり猫を捕捉。見つめあってくれました。
タッチパッドAFはファインダーを覗いたとき、背面モニターをタッチパッドのようにAFポイントを動かすために使う機能で、最初に搭載したのはパナソニック。今は各社が採用しているわけだが、α6400は前モデルよりレスポンスがよくなった(気がする)。
そんなわけで、最近恒例になりつつある保護猫カフェでの一幕。青い筒からにゅるっと出てきた瞬間を猫目線で狙った1枚だ。
さらにこのように細かいところにピントを合わせたい時なんか最高である。1匹がぴょんとトンでキャットタワーに用意された猫用の箱に飛び込んだのである。あれ? そこって別の猫いなかったっけ。
そこでそっと覗いて見ると、2匹が合体してた……いや合体はしないけど、くっついて折り重なってたのである。思わずカメラを構え、手前の入口の縁や手前に伸びた脚や尻尾ではなく、ちゃんと顔にピントが合うようにする。
あ、またフォーカスの話をしてる気がするけど、まあいいや。猫を撮るときに、どこにピントを合わせるかは大事なのだ。たとえばこういうとき、普通に撮ると背中にピントが合いがちなんだけど、顔に合わせなきゃいけない。しかも、こっちに背中を向けてる猫が顔を見せたとき、顔が左側にくるか右側に来るかで構図も変わってくる。
このように常にいろんなことに気を配りつつ撮ってるわけで、小さなボディーで素早く撮る、という猫撮りの楽しさをハイテクでサポートしてくれるカメラがα6400なのだ、という結論でよいでしょか。
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老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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