System/3とSystem/32を組み合わせた
後継機System/34
1977年にはSystem/32の後継として、System/34が発表された。こちらは性能を大幅に上げ、マルチユーザー/マルチタスクに対応した、ミッドレンジ向け製品である。
内部はCSP(Control Storage Processor)とMSP(Main Storage Processor)という2つのプロセッサーからなるヘテロジニアス構成で、MSPがSystem/3ベースの、CSPがSystem/32ベースのものとなっていた。
画像の出典は、IBM Archives
ただCSPはSystem/32ベースのアーキテクチャーに基づくセミRISC構成となっている。通常のプログラムはMSPで処理され、システムサービスなどがCSPの分担という、互換性を意識した少し妙な構成である。
System/34の処理性能は、16~20MHzのIntel 80386と同等という記述もあったが、33MHzの80386DXがだいたい11.4MIPSの性能なので、16~20MHzということは5.5~6.9MIPS相当になる。MSPが4MHz、CSPが1MHz駆動でこの性能が出れば大したものだという気もする。
この連載の記事
-
第800回
PC
プロセッサーから直接イーサネット信号を出せるBroadcomのCPO Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第799回
PC
世界最速に躍り出たスパコンEl Capitanはどうやって性能を改善したのか? 周波数は変えずにあるものを落とす -
第798回
PC
日本が開発したAIプロセッサーMN-Core 2 Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第797回
PC
わずか2年で完成させた韓国FuriosaAIのAIアクセラレーターRNGD Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第796回
PC
Metaが自社開発したAI推論用アクセラレーターMTIA v2 Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第795回
デジタル
AI性能を引き上げるInstinct MI325XとPensando Salina 400/Pollara 400がサーバーにインパクトをもたらす AMD CPUロードマップ -
第794回
デジタル
第5世代EPYCはMRDIMMをサポートしている? AMD CPUロードマップ -
第793回
PC
5nmの限界に早くもたどり着いてしまったWSE-3 Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第792回
PC
大型言語モデルに全振りしたSambaNovaのAIプロセッサーSC40L Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第791回
PC
妙に性能のバランスが悪いマイクロソフトのAI特化型チップMaia 100 Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第790回
PC
AI推論用アクセラレーターを搭載するIBMのTelum II Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU - この連載の一覧へ