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Windows情報局ななふぉ出張所 第141回

100億円キャンペーン第2弾が登場:

赤字のPayPayが「祭り」を続けるワケ

2019年02月12日 16時00分更新

文● 山口健太

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■「PayPayは当然赤字」でも投資を継続

 PayPayに出資するソフトバンクとヤフーはなぜここまで本気なのでしょうか。PayPayへの投資額は「100億円」にとどまらず、システム開発や店舗開拓、プロモーションなど多額に及んでいます。

 ソフトバンクの決算会見で宮内謙社長は「PayPayは当然赤字」としつつ「ソフトバンクとヤフーに大きく貢献する事業だ」とも語っています。ヤフーは4月にTポイントからPayPayに移行することを発表したように、ソフトバンクグループ全体のポイント基盤にすることをねらっているようです。

 そのためには、登録者数が400万人ではまだまだ足りないことは明らかです。第2弾キャンペーンは1回あたり還元額の上限が1000円になったこともあり、第1弾のような爆発的な伸びにはならないとしても、早期に1000万人を目指したいところです。

第2弾キャンペーンは1回あたりの還元額が上限1000円に

 PayPayが第2弾でねらうのはコンビニやタクシーといった日常的な利用の促進です。こうした分野ではQRコード決済だけでなく発行枚数が7000万枚を超えるSuicaなどと競合することになります。

 PayPayが例に挙げる「飲み会での割り勘」利用も、LINEアプリをそのまま使える「LINE Pay」に比べてPayPayは不利です。割り勘の金額は自分で計算する必要があり、送金されたお金を銀行口座に出す機能はまだ存在しないなど、いろいろと追いついていません。

PayPayが活用例として挙げる「割り勘」

 ソフトバンクによれば、今後のPayPayはQRコード決済だけでなく、さまざまなサービスを展開する準備があるとのこと。第2弾のキャンペーンを合わせて、最速で400万人登録を達成した勢いを持続できるかどうかが鍵になりそうです。

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