サイボウズ社が提供しているウェブサービス「kintone」は、一言で言うなら「簡単に自社の業務に適したシステムを作成できるクラウドサービス」だ。業務アプリを直感的に作成できるほか、社内SNSとしての機能も備えスピーディーに情報共有ができるなど魅力が盛り沢山だ。
本連載では、そんなkintoneの導入から基本機能の紹介、そしてアプリの活用法など、ビジネスの現場で役立つ情報を取り上げていく。第74回では、担当者を割り振るアプリに1人しか設定できないように制限してみる。

イベント管理アプリを運用する際、担当者は必ず1人になるようにしてみる
イベント管理などのタスクを日時や集客目標などの情報とともに、担当者に割り振るアプリを作った時に、ちょっと制限をかけたいことがある。責任の所在を明確にするために、そこまで大きくないタスクの担当者は1人にしておきたいのだ。とはいえ、担当者フィールドを設置すると、何人でも追加できてしまう。もちろん、運用ルールとして、掲示板にでも書いておけばいいのだが、見逃してしまう人が出るかもしれない。そこで、今回は「ユーザー選択」フィールドに1人しか選択できないようにしてみよう。
担当者を1人にする機能は標準では用意されていない。JavaScriptを利用する必要があるのだが、筆者はコードを書けない。そこで、例のごとく「cybozu developer network」を活用させてもらうことにする。
「cybozu developer network」は、デベロッパーのコミュニティーで、APIに関するドキュメントやサンプルプログラムなどの情報共有が行なわれている。アカウントを作成すれば、開発者に質問することも可能。上級者への登竜門でもあるが、筆者はまだ読むだけにとどまっている。しかし、さまざまなTipsが公開されており、それだけでもとても役に立つ。kintoneユーザーでコードが書けない人でも、目を通しておくことをオススメする。
サンプルが公開されているページの中ほどにある「ソースコード」をコピーし、メモ帳などのテキストエディターにペーストする。そのまま文字コードをUTF-8にしたうえ、「sample.js」などのファイル名で保存すれば準備完了だ。
「設定」から「JavaScript/CSSでカスタマイズ」を開き、PC用のJavaScriptファイルの「アップロードして追加」をクリック。作成したファイルを読み込み、「保存」してアプリを更新すればいい。
これで試しに登録したところ、1人だと問題なしで、2人以上だとエラーが出て保存できなくなった。担当者フィールドを「必須」にしていれば、必ず1人の担当者を設定できるようになった。

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