WindowsとBluetoothのサポートの組み合わせをおさらい
下の表は、WindowsのバージョンとBLuetoothの各バージョンの実装状態をまとめたものだ。
これを見ると、未対応のバージョンなどがあるのがわかる。まず、最初に対応がなされたのは、Windows XPのService Pack 1(2002年登場)からだが、このときはインストールパッケージにBluetooth関連のモジュールは含まれず、一部のメーカーのプリインストール製PCのみにマイクロソフト製のBluetoothスタックが搭載された。
しかし、多くのPCメーカーは、サードパーティ製のBluetoothスタックを搭載した。また、2003年1月頃にマイクロソフトからBluetoothキーボード/マウス「Microsoft Optical Desktop Elite for Bluetooth」が発売されたはずだが、実際に商品が入手できたのは、翌2004年10月に発表された改訂版の製品だった(最初に発表された製品が実際に出荷されたのかどうかは確認できなかった)。
その後のWindows Vistaでは、サービスパックで2.1や同EDRなどに対応するなど、当時最新のBluetoothへの対応が進められた。しかし、BR/EDR系は結局2.1までであり、3.0には対応していない。
Windows 8では、ようやくBluetooth LEに対応する。Windows 7の時代、Bluetooth LEに対応したモトローラや東芝のスタックがBluetooth 4.0アダプタに添付されていた。こうした背景もあり、PCの周辺装置ではBluetooth 4.0対応があまり進まなかった。
Windows 10は、2015年の登場時にBluetooth 4.1に対応したが、4.2には未対応のままだった。なお、2016年に発表されたBluetooth 5.0にはWindows 10 Ver.1803(April 2018 Update、RS4)から対応した。この時点でBluetooth 5.0が4.2の仕様を含むため、4.2にも間接的に対応したことになる。つまり、Windows 10は、今春のアップデートでようやくBluetoothの最新仕様(2016年末に発表)に追いついたことになる。

この連載の記事
-
第475回
PC
Windowsのコマンドラインの補完機能について解説 -
第474回
PC
Windowsでのコマンドラインのヒストリ機能 -
第473回
PC
Windowsは内部的にどうやってインターネットへの接続状態を確認している? -
第472回
PC
WindowsのエラーをMicrosoftに送信するテレメトリ機能を理解する -
第471回
PC
Windowsのコマンドラインでエイリアスを使う -
第470回
PC
Windows用のパッケージマネージャー「Winget」 プレビュー版で機能が充実してきた -
第469回
PC
Windows Updateの27年 悪役だった頃から改良が進んで、徐々に目立たない存在に -
第468回
PC
2025年のWindowsどうなる!? Windows Insider Programの状況をあらためて見る -
第467回
PC
Copilot+ PCのNPUでカメラを処理する「Windows Studio Effects」 その内容や効果は? -
第466回
PC
PowerToysの最近の新機能には、複数アプリを指定位置に起動する「ワークスペース」や新規作成のカスタマイズがある -
第465回
PC
WindowsのPowerShellからBluetoothデバイスを調べる - この連載の一覧へ