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Windows Info第181回

Windows 10とUSB Type-Cとの関係を深掘りする

2019年07月14日 10時00分更新

文● 塩田紳二 編集● ASCII編集部

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 今回は前々回(USB Type-Cで再スタートを切ったWindowsとUSBの関係)の続き。Windows 10とUSB Type-Cの関係についてさらに深掘りしていきたい。

アップルがMacBookにThunderbolt 3として、USB Type-Cコネクタを搭載。今ではWindowsノートでも広く採用が進んでいる

すでに登場から20年以上が経過したUSB
当初の12Mbpsから現在の20Gbpsまで高速化も進んだ

 そのUSB Type-Cは、USBを「再スタート」させるための仕様と言えるかもしれない。USBは、1996年に最初のUSB 1.0の仕様書が出た。当初のUSBの特徴としては、以下の要素が挙げられる

・USBが接続するのはホストとデバイス
・ホスト側にType-Aコネクタ、デバイス側にType-Bコネクタ
・1つのホストに最大127台のデバイス
・USB信号を分岐させるUSBハブ
・ホストによる5Vの電力供給
・データ転送レート1.5Mbps(Low-Speed)
・データ転送レート12Mbps(Full-Speed)
・デバイスは、クラス分けされ、基本操作が同一

 その後、USB 2.0では最大480Mbps(High-Speed)をサポートし、3.0では5Gbps(SuperSpeed)、3.1で10Gbps(SuperSpeedPlus)とさらに拡大した。

 USB 3.0では、信号線を変更する必要があったため、USB 2.0と互換性を持った新たなコネクタが採用された。USB 3.1はUSB 3.0の仕様を含み、これを置き換えるものであるため、SuperSpeedをGen1、SuperSpeedPlusをGen2と呼ぶことがある。

 そして最新の仕様はUSB 3.2。これは、SuperSpeedを2チャンネル同時に使うことで、最大20Gbpsに対応する。ただし、2チャンネル同時接続は、USB Type-Cのコネクタを使うときのみ可能である。さらに年内には最大40Gbpsを実現するUSB 4が登場予定だ。

 従来のUSBコネクタは、向きが決まっていて逆指しができず、使い勝手はよくない。昔ならば、こうした仕様側の都合が優先されるのは普通だったが、PCやスマートフォンが普及するにつれ、広く一般ユーザーが使うようになると、コネクタの区別や向き、ケーブルの種類といった複雑な仕組みは避けるべきという機運が高まった。

 また、USB 3.0でコネクタを変更したものの、主にスマートフォンなどで使われるmicroUSBでのUSB 3.0は、横幅が倍になって機械的に脆弱な部分があった。このため使い勝手をよくするのと同時に、今後の拡張などを考慮して作られたのがUSB Type-Cというわけだ。なお、前述のUSB 4の話を含め、今後登場するUSB関連の仕様は原則USB Type-C用のものとなる予定だ。

USB Type-Cの優秀さは
上下どちらでも挿せることだけではない

 USB Type-CコネクタはUSBの接続を1つの形状のコネクタでまかなう。ユーザーはUSB Type-Cデバイスであれば、ホストやデバイスといった種別を気にすることなく、USB Type-Cケーブルで接続すればよい。その際にホスト同士を接続しても、相手を正しく認識できるため、壊れてしまうようなことはない。

 USB Type-Cコネクタは、従来のType-AやBのコネクタよりも小さくなっているが、信号線は増えており、USB 2.0やUSB 3.2の接続を可能にするほか、役割や電力供給、ケーブルの向きやケーブルのねじれなどもデバイス同士でお互いを認識して自動判別を行う。信号ピンは全部で24本あり、ケーブルの着脱や向き、種別などを判定するための新しい信号線が追加されている。

USB Type-Cのレセプタクル(メス)とプラグ(オス)の信号配置。USB Type-Cケーブルは、この3つのプラグ(両端とも同じ)を使うものに限られる。なお、レセプタクルにはUSB 2.0 Type-Cレセプタクルもあるが、今回は省略した

 USB Type-Cでは、ホスト/デバイスという「役割」(ロール)は、お互いに入れ替わることが可能である。あるときはデバイスとして動作しているが、場合によっては、ホストにもなるという機器を作ることができる。

 また、電力供給の向きは、ホスト/デバイスという役割とは独立しており、デバイスだけど電力を供給できる「ソース」になる、ホストだけど電力供給を受ける「シンク」となることもできる。また、USB Power Delivery(USB-PD)という仕様により、5V以上の電圧の供給も可能だ。これは、ノートPCなどの充電も考慮した結果である。

 ただし現状のType-Cは、従来のUSB 2.0などと比べると、ケーブルのコストが高いだけでなく、一部に仕様を満たさないケーブルが出回っている問題もある。また、PCやデバイス、ケーブルの中には、コネクタはUSB Type-Cだが、中身はUSB 2.0のままというものもあってユーザーの誤解を招きやすい(そのこと自体は仕様としては問題ない)。

 コネクタにSuperSpeed/SuperSpeedPlusロゴがあればわかりやすいが、ロゴが省略されている場合もあり、見た目では判断できないケースがある。また、安価なUSB Type-Cケーブルは、USB 2.0接続用のものもあり、これを使うと、ホスト/デバイス双方がSuperSpeed/SuperSpeedPlusであっても、実際の接続はUSB 2.0相当になってしまう。

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