最新スマホ「Xperia XZ2」の新機能、Qi規格のワイヤレス充電を生かすために必須のアイテムといえばワイヤレスチャージャーです。
この連載でもAnkerの「PowerPort Wireless 5 Pad」を試してみたものの、やはり純正が気になります。というということで、ソニーモバイルのワイヤレスチャージングドック「WCH20C」を試してみました。
WCH20Cは純正品とはいえ、ややお値段が高めだと思っていましたが、中身を確認してみるとその理由が理解できました。チャージングドック以外に、急速充電規格であるQuick Charge 3.0に対応したACアダプター「UCH12W」とUSB Type-Cケーブルが付属するのです。単体販売されているUCH12Wを含めての価格なら納得ですね。
Qiのワイヤレス充電に対応していないXperiaでも、このUSB Type-CケーブルとACアダプターを直接接続することで、端子の上下の区別なくケーブルを差し込める利便性に加えて、Quick Charge 3.0の急速充電が活用できます。
Qi規格に準拠したワイヤレス充電器としての仕様は、入力が9V/1800mAh、出力が9Wです。充電器のサイズは約65×101×87mmで重量は約160g。コンパクトながらXperiaを立てかけてしっかりと支えられる形状と重量です。内部を2コイル構造にしていることで、縦置き・横置きのどちらでも充電できます。
スタンド部分を側面に付け替えることで、縦横それぞれのスタイルに変化します。どうやって縦横を使い分けるのかと思ったら、なんとマグネット式。スタンドを側面に接続することで方向を変えられます。
Xperia XZ2をワイヤレスチャージングドックに立てかけてみると、ディスプレーに弧を描くラインとQiのマークが浮かび上がり、充電開始を知らせてくれます。
ディスプレーのバッテリーアイコンを見ると、ケーブルで充電している場合と同じく稲妻マークが入ったバッテリーアイコンになり、充電されていることがわかります。充電中はスタンド部分の白色LEDライトが点灯するので、ここでも充電状況を確認できます。
USBケーブルの抜き差しする手間もなく、立てかけるだけというのはかなり快適。しかも、置く方式なら載せる方式とは異なり確実に充電できるポジションに合うので、充電ミスもありません。
では、ケースを装着したままでのワイヤレス充電はどうでしょうか。Xperia XZ2に以前ご紹介した純正カバー「Xperia XZ2 Style Cover Touch SCTH40」を装着して充電を試してみたところ、なんの問題なく充電が開始されました。
気になるところと言えば、縦置きしていることもありカバーのフタが開きがちになったことくらいです。極端にぶ厚いカバーや金属製のカバー、磁気を帯びたカバーやクレジットカードが入るカバーはワイヤレス充電に不向きなので気をつけましょう。また、実際に充電しているとXperiaの本体が少しあたたかくなりますが、発熱するようなことはありませんでした。
さて、気になるのがワイヤレスでの充電時間です。Ankerの「PowerPort Wireless 5 Pad」にXperia XZ2を置き、バッテリー0%の状態から100%までにかかった時間は約5時間10分。「これはさすがに時間がかかりすぎかも」という印象があったので、WCH20Cでも同じ条件で試してみました。
前回と同様、「いたわり充電」をオフにしてバッテリー0%から100%になるまでにかかった時間は3時間40分。1時間半ほど短い時間でフル充電できました。参考までに、直接USB Type-C(Quick Charge 3.0に対応)に接続して充電すると約170分(約2時間50分)。さすがにワイヤレス充電は若干時間がかかりますが、これなら十分実用範囲でしょう。
横に置くだけでも電源が確保できるので、横から余計なケーブルの飛び出しもなく、接点もなく位置合わせに気を使わなくて良いというのは、実際に使ってみると思っていた以上に快適です。
この使い方に慣れてしまうと、ケーブルを接続することすらおっくうになります。せっかくQiに対応したXperia(Xperia XZ2)を手に入れたなら、ぜひ帰宅したら立てかけるだけという快適な充電環境を味わってみましょう。
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