ASCII Power Review 第312回
プロカメラマンが「3台のライカの写り」を徹底チェックだ!!=「Leica Leitzphone powered by Xiaomi」実機レビュー
2026年04月07日 00時01分更新
ライカのスマートフォン「Leica Leitzphone powered by Xiaomi」が発売された。従来のライカブランドのスマホはシャープ製だったが、今回はネーミングからわかるように「Xiaomi 17 Ultra」がベースになっている。
国内では3月5日に発売されたが現在品切れ中、実機をXiaomiから借りて、カメラとしての性能を試してみた。
ライカカメラらしいデザイン
Photography Kit Proは必須アイテムだ
基本的な性能は「Xiaomi 17 Ultra」と同等だが、外観はライカの象徴ともいえる赤バッジロゴに、側面のローレット加工や刻印などデザインへのこだわりが感じられる。
ハードウェア的な違いとしてはレンズ周りにダイヤルを備えていて(名称はカメラリング)、カメラのクイック起動やズーム、露出補正などの設定をおこなうことができる。当然カスタマイズも可能で、撮影モード別に異なる機能を割り当てられるのも気が利いている。
「Xiaomi 17 Ultra」用のアクセサリー「Xiaomi 17 Ultra Photography Kit Pro」を装着することもできる。しっかり握れるグリップやシャッターボタンにズームレバー、コマンドダイヤルも備えている。
さらに2000mAhのバッテリーを内蔵し、初期設定では本体のバッテリーが20%を切ると充電される。USB Type-Cで本体と接続されるので動作のタイムラグも感じられず、通常のカメラと同等の操作感が味わえる。
ややサイズが大柄になり、せっかくのライカロゴが隠れてしまうのは残念だが、カメラマニアなら欲しくなるアイテムだ。
背面にサムレストも備えているので握りやすい。シャッターボタンを押し込むとクイック起動(カメラリングを回すのと同じ)する。なおシャッターボタンのネジはソフトレリーズ用で、昔ながらのケーブルレリーズは使用できない。
フィルターリングには67mm径のフィルターが装着可能。リングは回転するので、本体のカメラリングの操作や、PLや可変NDを使用することもできる(その際はカメラリングの機能をオフにする必要がある)。ただリングの動作が軽めなので、不意に動いてしまうことが多々あった。この点は注意が必要だ。
カメラは5000万画素を2台に
2憶画素は光学ズーム搭載
カメラ部は超広角が14mm相当F2.2の1/2.75型の5000万画素。メインは23mm相当F1.67の1型で5000万画素。望遠は75-100mm相当F2.39-2.96の光学ズームで1/1.4型で2億画素の3つで構成されていて、デジタルズームを併用することにより14mmから2760mmまでの画角をシームレスに撮影することができる。
通常の撮影では3台のカメラすべて1250万画素(4096×3072ドット)で記録される。設定で超広角とメインは5000万画素、望遠ズームではさらに2億万画素でも記録することも可能だが、その際はデジタルズームの使用はできなくなる。
おそらく画素数を縮小することでデジタルズーム時の画質を補填していると思われ、そのおかげで特に1インチと大型の撮像素子を搭載しているメインカメラではデジタルズームでも光学レンズとほぼ遜色のない画質が得られる。
「Leiceオーセンテック」と「Leiceバイブラント」を楽しもう
絵作りではまず「Leiceオーセンテック」と「Leiceバイブラント」から選ぶ。「Leiceオーセンテック」はしっとりした発色で、あえて周辺光量低下を演出するあざとさはライカらしい画像処理だ。
一方「Leiceバイブラント」は色乗りが良くポップな印象で一般的なスマホカメラのような仕上がりといえる。
なお「Leiceオーセンテック」と「Leiceバイブラント」はカメラアプリの左上(縦位置では右上)のアイコンをタッチするだけですぐに切り替えられるが、そのぶん気付いたら設定が変わっていたということが起きるので、注意が必要だ。
「Leiceオーセンテック」と「Leiceバイブラント」で撮影した写真の比較。同じシーンでも印象はかなり異なる。特に広角側では周辺光量低下を強調しているように見える。 こちらはメインレンズ・「Leiceオーセンテック」で撮影。
フィルター効果は13種類も選択ができ、「Leiceオーセンテック」と「Leiceバイブラント」それそれでも異なる。あまりにも多彩なので一通り定点撮影してみたので、好みの仕上がりを探してみるのもいいだろう。
「Leica Essential」で「M3」はモノクロ、「M9」は色かぶりが楽しい
ボケでは「ズミクロン」や「ズミルックス」も選択可能
撮影モードにも「Leica Essential」といういかにもライカらしい機能があり、「Leica M3」に「Leica M9」という過去の名機をモチーフにした絵作りがされている。
その写りは「Leica M3」だと時代を反映させたのかモノクロの写真で、黒の締まりや粒状感などには銀塩フィルムのような雰囲気がある。「Leica M9」はホワイトバランスが太陽光に固定され、夜景など人工光化での色かぶりが退廃的な印象になり、CCD撮像素子を採用していた頃の描写が思い出される。画像加工だとわかっていても、カメラマニア的にはついハマってしまいそうな機能だ。
ポートレートモードにもライカらしさがあり、5種類から選ぶボケ味に「Summicron」(ズミクロン)や「Summilux」(ズミルックス)などライカレンズの名称が付けられているのが心憎い。
ボケ量はF0.95~16とF値で変更する仕様だが、その際に「Summicron」なのにF2じゃないのはおかしい!などと感じてしまうのはカメラマニアの悪いクセだ。(ライカレンズは開放F2ならSummicron、F1.4はSummilux、それより大口径はNoctiluxと名称が決まっている)
RAW撮影も可能だがこだわらなくていい
3台のカメラで高感度耐性を比べてみた
ISOやシャッタースピードなどの設定をおこなえる「プロ」モードではRAWでの記録にも対応している。ただし解像度は1250万画素のみで、さらにデジタルズームの使用もできなくなる。
また夜景や明暗差のあるシーンなどではJPEGとの露出差が大きく異なる場合があった。おそらく画像処理前提でJPEG画像を生成しているためだと思われる。なので自分でRAWから絵作りを追求していくよりも、カメラ任せでJPEGの描写を楽しむほういいだろう。
なおプロモードでISO感度別の画質も試してみたが、3つレンズ(撮像素子)の性格が異なり面白い。
まず超広角だが撮像素子サイズが一番小さいだけに、ISO1600を超えたあたりから画質劣化が気になり、最高感度はISO6400まで。
メインカメラはスマホにしては大型の1型撮像素子だけあってISO3200までは常用レベル。最高感度ISO12800もいける。
興味深いのが望遠ズームで、メインカメラより撮像素子サイズは小さいはずなのに解像度に余裕があるせいかISO3200程度までは遜色のない画質を維持している。なかなか優秀な撮像素子だ。
実際に撮り歩いてみると「Photography Kit Pro」の操作感が快適で、画質もJPEGメインの普段使いなら十分満足できる。価格もハイエンドスマホに3台のコンデジが付いてくると思えば妥当な金額だ。
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