これまで主要キャリアのスマホと言えば、ハイエンド機ばかりというイメージだったが、格安スマホに対抗する料金プランなどとともに、ミドルクラスにも力を入れるようになってきた。
今回から4回に渡って比較するのは、まさにそのような端末。MONO、Qua phone、Android Oneシリーズの最新モデルだ。ミドルクラスでも快適に使える性能を持っているのか。まず最初はスペック、料金、外観をチェックしていく。
ミドルクラスといってもスペックは十分に高く、
機能も満載で独自性もある
主要キャリアのミドルクラスのスマホとして今回集めたのは、ドコモ「MONO MO-01K」、au「Qua phone QZ」、ソフトバンク「Android One S3」の3台。まずは各機種を簡単に紹介しよう。
●ドコモ「MONO MO-01K」
1000円以下で購入できるスマホとして話題になったMONOシリーズの2世代目。今回もZTEが製造を担当する。特筆すべき機能はないものの、長持ち、快適、防水対応をアピールし、白黒2色展開とベーシックな印象を受ける。デザインは無印良品などの製品を手がける、みやけ かずしげ氏。ハードウェアのマナーモードスイッチや専用デザインが施された細かい基本機能にも注目だ。
●au「Qua phone QZ」
すっかりおなじみになったauのミドルクラス「Qua phone」シリーズ。今回も京セラが製造を担当。単に安価でシンプルと言うだけでなく、手帳で有名なロルバーンとコラボしたカラー、デザインが採用されるという工夫もあり、グッと魅力を増している。MIL規格に準拠したテストをクリアするなど耐衝撃性能があり、京セラのハイブリッドシールド構造でガラス割れにも強いという。カメラに加え、ウェットタッチ/グローブタッチと呼ぶタッチ操作にもこだわりがある。
●ソフトバンク「Android One S3」
グーグルとの協力により、シンプルなUIと迅速なバージョンアップによる高いセキュリティー環境でAndroidスマホを利用できる「Android One」。Android Oneと言えば、Y!mobileのイメージだが、シャープ製の本機についてはソフトバンクからもリリースされているい。最新のAndroidを使えることがウリ。シャープならではのIGZOディスプレーを搭載し、こちらもMIL規格準拠の耐衝撃性能、水滴がついたときでも快適にタッチ操作ができる点などが特長となっている。
そのほか、詳しいスペックについては以下の表にまとめている。
ドコモ「MONO MO-01K」 |
au「Qua phone QZ」 |
ソフトバンク 「Android One S3」 |
|
---|---|---|---|
メーカー | ZTE | 京セラ | シャープ |
本体サイズ |
約69×142 ×8.9mm |
約72×145 ×8.7mm |
約71×144 ×8.5mm |
重量 | 約153g | 約136g | 約143g |
画面サイズ | 5型 | 5型 | 5型 |
画面解像度 | 720×1280ドット | 1080×1920ドット | 1080×1920ドット |
OS | Android 7.1.2 | Android 8.0 | Android 8.0 |
CPU |
1.4GHz+1.1GHz (8コア) |
1.4GHz+1.1GHz (8コア) |
1.4GHz+1.1GHz (8コア) |
ROM/RAM | 32GB/3GB | 32GB/3GB | 32GB/3GB |
メモリーカード |
microSDXC (256GB) |
microSDXC (256GB) |
microSDXC (256GB) |
国内4G対応バンド | 1/3/19/21 | 1/3/18/26/41 | 1/3/8/41 |
キャリアアグリゲーション | × | × | × |
VoLTE | ○ | ○ | ○ |
連続通話時間 | 630分(LTE) | 960分(LTE) | 1310分(LTE) |
無線LAN |
IEEE802.11n (2.4GHz対応) |
IEEE802.11ac (2.4/5GHz対応) |
IEEE802.11n (2.4GHz対応) |
カメラ画素数 | 1320万画素 | 1300万画素 | 1310万画素 |
インカメラ | 500万画素 | 500万画素 | 500万画素 |
防水/防塵 | IPX57/IP6X | IPX58/IP5X | IPX58/IP6X |
ワンセグ | × | × | × |
フルセグ | × | × | × |
おサイフケータイ | × | × | × |
NFC | × | × | × |
Bluetooth | 4.2 | 4.2 | 4.2 |
MHL(HDMI) | × | × | × |
キャスト | × | ○ | ○ |
SIM形状 | nanoSIM | nanoSIM | nanoSIM |
バッテリー容量 | 2800mAh | 2600mAh | 2700mAh |
Qi | × | × | × |
生体認証 | × | × | × |
USB端子 | microUSB | Type-C | Type-C |
カラバリ | White、Gray Black | チョコミント、カシスピンク、シトラスレモン、インディゴ | ネイビーブラック、ホワイト、ピンク |
3機種とも5型と今となっては比較的コンパクトなスマホだが、サイズや重さはバラつきがある。画面解像度もMONOはHDとやや見劣る。CPUは3機種ともオクタコアだが、Snapdragonシリーズの中ではミドルクラスのもので、MONOはSnapdragon 435、他の2機種はSnapdragon 430。OSはQua phone QZとAndroid One S3はAndroid 8.0を採用している。
メモリーやストレージは横並びで、LTEの対応バンドは少なめ。キャリアアグリゲーションには非対応なのも共通だ。無線LANも2機種が2.4GHzのみの対応と、このあたりはハイエンド機に対して見劣りする部分だ。カメラも画素数だけを見ると3機種とも一般的なもの。自撮り全盛の今、インカメラはやや物足りないかも。
3機種とも防水・防塵仕様だが、ワンセグ/おサイフケータイについては全滅。この両機能が欲しいのであれば、上位モデルを選択してほしい。指紋センサーも同様に搭載しない。バッテリー容量は3000mAh以下だが、このあたりは次回以降のテストで詳しく見ていく予定だ。
公開当初、端末のスペック表の一部に間違いがありました。お詫びして修正いたします。(4/16 16:00)
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