ムダばかりの「ブラック会議」を強くする、ほんのちょっとの視点 第6回
会議の無駄な待ち時間をなくそう
誰待ちかと思えば、プロジェクター待ち!? その10分が300万円のコストを奪う
2018年01月31日 09時00分更新
「おかしいなぁ。このケーブルでしょう?」
「違いますって。こっちですよ」
「あれ、それはさっきやってダメだったのでは」
「もう、ITの担当者呼びましょうよ」
「あの、私ちょっと、トイレ行ってきます」
会議のメンバーはとっくに集まっているのに、パソコンに入ったプレゼン用の資料がプロジェクターに映らない。先ほどから機器を操作したり、ケーブルをあれこれとつなぎ直しているが、一向にパソコンの画面が投影できないのだ。会議が始まらないのを良いことに、席を外す人まで出てくる始末。IT担当者に来てもらって、ようやく資料を投影し、会議を始められたのは予定時刻の10分遅れだった。
会議室の機器の準備の遅れや操作が上手くできなくて、会議が始められないということは、誰しも経験があることでしょう。たかが会議の開始時間が10分遅れるだけと思いがちですが、このようなことがしばしば起こるとすると、年間では大きなコストの無駄が発生することになります。例えば、5名が参加する会議で10分無駄な時間が発生し、そのような会議が毎日2~3回発生しているとしたら、全体でいくらのロスが発生しているのか試算してみましょう。
- 打ち合わせの時間のロス:10分
- 打ち合わせ参加人数:5人
- 一日当たりの打ち合わせ回数:3回
- 人件費時間単価:5000円/時
5人×3回×5日(週)×4週(1ヵ月)×(10分÷60分×5000円)=25万円/月
このように、10分程度のロス時間が発生していると、全体では月に25万円、年間では300万円もの無駄なコストがかかっていることになるのです。
今回は、会議をすぐに始められるように、準備や操作が簡単なICT機器の選び方やミーティング家具などの会議ツールの活用方法についてご紹介します。
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