GPUのオーバークロック性能がアップ
セッションでは、CPUだけでなくGPUのオーバークロック性能が高いこともアピールされた。下の画像がその結果である。
- 何もしなくてもメモリーをDDR4-2400からDDR4-3200にするだけで3DMark FireStrikeのスコアが400アップ
- GPUクロックを1300MHz→1550MHzに引き上げると、さらにスコアが300アップ
- メモリーをDDR4-3600まで引き上げ、GPUクロックも1675MHzに引き上げると、ついにスコアが4000超えとなる
4000超えといえば、GeForce GTX 750程度ということで、がんばればこの程度までの性能があることになる。もちろんこれはKabyLake-Gには遠くおよばない(なにしろ向こうは24CUで、しかもHBM2をローカルで搭載している)が、200ドル未満で購入できるCPUでもがんばればこの程度まで行ける、という目安にはなるかと思われる。
AMD自身の公式発表としては、Intel Core i5-8400+NVIDIA GeForce GT 1030の組み合わせとRyzen 5 2400Gが3DMark TimeSpyでほぼ同等のスコアになるとしている。
ストレージを高速化する
FuzeDriveをサポート
CPUとは直接関係ないがついでに公開された内容を2つ。1つはFuzeDriveのサポートである。FuzeDriveは、高速小容量なストレージと低速大容量なストレージを組み合わせてアクセスを平均的に高速化する、Enmotusが提供するツールであるが、Ryzen/Ryzen Threadripperのシステムではこれを無料で利用できるとのこと。
OSの起動やアプリケーションの起動を高速化できるということだ。ちなみにグラフの結果は、SeagateのBarracuda 500GB HDDをブートドライブとし、ここにSamsung 950 Pro NVMeを組み合わせた結果だそうだ。ちなみにRyzen向けと通常向けで機能が違うわけではないという話であった。
説明ではAMDユーザーはこれを無償で入手できるとされていたのだが、当該ページでは19.99ドルでの購入になっているのが不可解ではある。
新リファレンスクーラー
Wraith Prism
もう1つはCPUクーラーの「Wraith Prism」である。特徴はRGB LEDをリング状に搭載したこと(とはいえそれをウルサイと感じるユーザーのために、スイッチで発光を止めるDark Modeも搭載される)だが、それよりも大きいのは小型化である。
従来のWraith MAXでは、とくにMini-ITXのように基板面積にゆとりのないマザーボードの場合、メモリースロットがぎりぎりのところにあるためDIMMなどと干渉することがあった。
Wraith Prismではヒートシンクとファン部を小型化。冷却性能を損なわないように、ヒートパイプがCPUと直接接触するダイレクトタッチ構造とすることで、こうした小さなシステムでも利用できるように配慮したとのことであった。
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