これまで見てきたゲームは全てDirectX11ベース。だがDirectX12への対応度を高めたVegaは、DirectX12ベースのゲームで性能を論じるのが適切なのでは……と考える人もいるだろう。
それならば次に行うべきテストは「Ashes of the Singlarity」だろう。画質は“Extreme”、ゲーム内のベンチマークモードを利用して計測する。テスト中はさまざまなシーンが表示されるが、シーンの負荷(Normal/Medium/Heavy)別に集計された平均fpsをそれぞれ比較する。
一見するとどの解像度でもVegaは競合するGeForceに一歩及ばない……という風に見えるが、それは軽いシーン(Normal Batch)の結果だけの話。Normalを無視してMediumとHeavy Batchのみの数値に注目すると、今度はVegaが全解像度において優勢となる。描画オブジェクトの数が一線を越えるとSP数の多いVegaが輝き出すということだろうか。
続いては「Hitman」のベンチマークモードを利用する。画質は各項目を一番重くした最高画質設定とし、結果の「GPU Average」のみを比較した。
HitmanではVega 56/64の明暗が分かれた。Vega 64はGTX 1080 FEとほぼ同じだがわずかに及ばなかったが、Vega 56はGTX 1070 FEよりもわずかに上回っている。
次はAMD肝入りのタイトルである「Sid Meier's CIVILIZATION VI」を試す。画質は各設定を一番重くした最高画質設定とし、ゲーム内ベンチマーク機能のGPUテストを実施した。このベンチマークは結果がフレーム時間(1フレーム描くのに要する時間)で出てくるため、グラフではフレームレートに変換している。
さすが起動時にAMDのロゴが出るだけあって、VegaのパフォーマンスはGeForceを(わずかだが)上回っている。
この連載の記事
-
第439回
自作PC
暴れ馬すぎる「Core i9-14900KS」、今すぐ使いたい人向けの設定を検証! -
第438回
デジタル
中国向け「Radeon RX 7900 GRE」が突如一般販売開始。その性能はWQHDゲーミングに新たな境地を拓く? -
第437回
自作PC
GeForce RTX 4080 SUPERは高負荷でこそ輝く?最新GeForce&Radeon15モデルとまとめて比較 -
第436回
デジタル
環境によってはGTX 1650に匹敵!?Ryzen 7 8700G&Ryzen 5 8600Gの実力は脅威 -
第435回
デジタル
VRAM 16GB実装でパワーアップできたか?Radeon RX 7600 XT 16GBの実力検証 -
第434回
自作PC
GeForce RTX 4070 Ti SUPERの実力を検証!RTX 4070 Tiと比べてどう変わる? -
第433回
自作PC
GeForce RTX 4070 SUPERの実力は?RTX 4070やRX 7800 XT等とゲームで比較 -
第432回
自作PC
第14世代にもKなしが登場!Core i9-14900からIntel 300まで5製品を一気に斬る -
第431回
デジタル
Zen 4の128スレッドはどこまで強い?Ryzen Threadripper 7000シリーズ検証詳報 -
第430回
デジタル
Zen 4世代で性能が爆上がり!Ryzen Threadripper 7000シリーズ検証速報 -
第429回
自作PC
Core i7-14700Kのゲーム性能は前世代i9相当に!Raptor Lake-S Refreshをゲーム10本で検証 - この連載の一覧へ