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組みたい自作PC構成まるわかり!! 第18回

【今月の自作PCレシピ】コスパ抜群のメニイコアPCを組む! おすすめRyzen構成を聞いた

2017年07月30日 12時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII.jp

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BUY MORE猪狩氏のイチオシはコレ

約10年ぶりにAMD環境に移行したという猪狩氏。コスパ抜群なRyzen。Socket AM4マザーボードもコスパ良い製品がおすすめという

 続いては、ウェブブラウジングや動画再生などの日常用途のほか、Adobe PhotoshopやIllustratorを使用しているメインPCに、Ryzenを導入したパソコン工房 秋葉原BUY MORE店の猪狩氏。

 16スレッドのおかげで、大量のEPSデータをJPEGに変換する際の作業時間が大幅に短縮したとのことで、当然、CPUのイチオシは手頃な価格でメニイコアPCを実現でき、ゲームも編集系も快適に行なえる8コア/16スレッドの「Ryzen 7 1700」だ。

 そのパフォーマンスだけでなく、「十分な冷却性能に加え、リング状のLEDを備え、マザーボードのRGBコントローラーからカスタマイズもできるCPUクーラーの『Wraith Spire LED』が付属している点も見逃せないポイントです」という。

この夏、猪狩氏がおすすめするRyzen 3点セット。既存構成からメニイコアPCにパワーアップしてみよう

多くのショップで4万円を切っている「Ryzen 7 1700」。低発熱、低消費なTDP65Wの仕様も人気の理由

リング状のLEDを備えるトップフロータイプのCPUクーラーが付属。冷却性能、静音性、デザインに不満なしの一品

 1万円アンダーの製品など、種類豊富なSocket AM4マザーボード。今回お聞きしたツクモパソコン本店II K氏とパソコン工房 秋葉原BUY MORE店 猪狩氏が声をそろえて旬な機能をバランス良く搭載しており、コスパ優秀と評したのがASUS「ROG STRIX B350-F GAMING」だ。

 マルチGPUは非対応になるが、オーバークロック機能などの必要十分な機能を備えているメインストリーム向けチップセットの「B350」を採用した製品だ。

 安定性、耐久性が高い8フェーズの電源回路や10K耐久コンデンサーに、ニチコン製オーディオコンデンサーなどを採用するASUSのゲーム用オーディオ機能「SupremeFX」、低負荷、高安定なインテル製LANチップ、さらにLEDイルミネーション連動機能「AURA SYNC」といった機能を搭載。

 1万円中盤の手頃な価格ながら、動画のエンコードや写真の編集といった編集作業系、ゲーミングいずれにもおすすめできるという。

お手頃価格のB350採用マザーボードのなかで、イチオシなのが、ASUS「ROG STRIX B350-F GAMING」

流行のLEDイルミネーションを装備しており、「Wraith Spire LED」のリングLEDの制御も可能だ

 メモリーの猪狩氏おすすめ品は、DDR4メモリーの定番となっており、猪狩氏自身もRyzen環境で使用しているというCrucial製メモリーだ。価格はDDR4-2400 8GB×2枚セットで税込1万5000円程度になっている。

PC自作に限らず、メモリーのド定番となっているCrucialブランド。週末特価で並ぶことも多いので狙い目だ

コンパクトRyzenマシンを計画中のスタッフも

Mini-ITX自作好きなパソコン工房 秋葉原BUY MORE店スタッフの新堀氏。Ryzen 7でコンパクトPCを自作予定だ

 最後はコンパクトなRyzen PCを検討中というパソコン工房 秋葉原BUY MORE店スタッフの新堀氏に聞いてみた。現在、使用中のブック型スリムPCケースのSilverStone「SST-RVZ01B」はそのままに、Ryzenにパワーアップを検討中という同氏。

 CPUはTDPが65Wの「Ryzen 7 1700」をチョイス。コンパクトケースなので冷却面が多少心配になるが、CPUクーラーは付属CPUクーラーを含め、手持ちでいろいろ試す予定とのこと。さらに、全高65mmとなるNoctua「NH-L9x65」の購入も考えているという同氏。その結果が非常に気になるところだ。

 そして、選択肢の増えているSocket AM4向けMini-ITXマザーボードからは、ASRock「Fatal1ty AB350 Gaming-ITX/ac」を選択。コンパクト自作で意外と大事なのが、PCケースとマザーボードのレイアウトで、電源コネクターやSATAポートの位置によっては、PCケースと干渉してしまうこともあるという。

 これは「SST-RVZ01B」も同様で、各種コネクターやCPUソケットのレイアウトがオーソドックスな「Fatal1ty AB350 Gaming-ITX/ac」にしたとのことだ。

Mini-ITXマザーボードのASRock「Fatal1ty AB350 Gaming-ITX/ac」。裏面にはM.2スロットも備える。価格は1万6000円前後

猪狩氏と同じくCrucialブランドのメモリーだが、ヒートスプレッダーを装備する「Ballistix」シリーズのDDR4-2400 8GB×2枚「W4U2400BMS-16G/W」を選択

650Wでフルモジュラー仕様のSFX電源ユニットのENERMAX「ERV650SWT」。小型PC自作では、たとえPCケースがATX対応でもスペースに余裕ができるSFX規格がおすすめだ

SSDも流用予定だが、せっかくなのでM.2 SSDのSamsung「960 EVO」も追加予定という

 ちなみにSilverStone「SST-RVZ01B」は、ハイエンドビデオカードも搭載できるブック型スリムPCケースとして発売時に大いに注目を集めたケース。うれしいことに、フロントにRGB LEDを備えるなどパワーアップした「SST-RVZ03B」が登場。Ryzenに限らず、PS4風のゲーミングPCを組んでみたい人は注目だ。

フロントにRGB LEDを備えたブック型スリムPCケースの「SST-RVZ03B」。価格は1万7000円前後

ライザーカードで、最大長330mm、最大幅149 mmのビデオカードを搭載でき、全高83mmまでのCPUクーラーに対応する

 新堀氏の購入検討中のパーツのなかで、ひときわ面白そうだったのが、熱伝導放熱ゴムのワイドワーク「HDR-M7-80」。

ワイドワークの放熱ゴム。80mm×80mm×厚さ12mmの「HDR-M7-80」。非常に柔軟性が高い

 マザーボード裏面のM.2 SSDとPCケースに間に使って、M.2 SSDを冷却予定とのこと。3000円近くと割高だが、ワイドワークの動画を見るに、かなり柔軟性があり、搭載面の凹凸にあわせて密着。熱を効率よく伝達できそうだ。

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