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プリンストンのデジギア道 第58回

自宅にサーバーがある喜びを知りました

プリンストンのDigizoってNAS買ったら生活がヤバいことになった

2017年03月30日 11時00分更新

文● 貝塚/ASCII

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Orbweb.meで遠隔操作!

 続いてはDigizoのデータをスマホなどから参照する手順。方法は色々あるのだが、シンプルで管理がしやすい方法を紹介する。アプリセンターから「Orbweb.me」というアプリをインストールしてみよう。

サインインが必要

 サインインが要求されるので、いったんここでストップ。

スマートフォンやタブレットにインストール

ガイダンスが表示される

 iOS、またはAndroidデバイスで同名のアプリをインストールする。こちらでアカウントを作成しよう。アカウント作成後、双方でOrbweb.meにログインする。

トップ画面

ファイルが参照できる

 ガイダンスに従って進めば、Digizoに保存したデータがスマートフォンやタブレット側で参照できるはず。なお、スマートフォン側のアプリはメイン利用したいフォルダーをトップに表示できる便利な機能を持っている。

 また、DigizoのUSBポートにUVC対応のwebカメラを接続することで、ネットワークカメラとして動作し、遠隔地からカメラ映像や録画ファイルを見ることもできる。

音源の再生は「QuickTime」で実行された

メモ書きなどを入れることもできる

 このアプリの場合、ネットワーク経由でなく、アプリのアカウント情報と紐づいてファイルを取得するため、外出先からでもファイルを参照できるようにする。この機能を使えば、例えば特定のプロジェクトに関する資料一式をフォルダーを作って収納し、「○○フォルダーに指示書と素材入れておいたよ」といったビジネス用途の使い方も可能だ。数十~数百MBの画像や図版を日常的に送受信する筆者のような職業にはありがたい機能といえる。

なんでもできるようになる

 魅力を掻い摘んで説明してきたが、結局のところ、NASをどう生かすかはユーザーそれぞれに委ねられる部分でもあると思う。本気の場合、エンターテインメント向けに特化したアプリ構成になっているので、メディアサーバーとして使用すると、本来かかるはずの様々な手間をカットできるメリットがある。このため、音楽や動画、写真などを家族間で共有するなら、Digizoは最適の製品だ。

 しかし、NASの本当の面白さは、保存したデータをネットワーク経由でどこからでも扱えるようになることではなく、プライベートなクラウドストレージを持てるようになる点ではないだろうか。好きなときに好きなように使えて、誰からも何の制限も受けない(というと、、ちょっと語弊があるかもしれない)クラウドストレージがあって、さらにフォルダー構造も好きにできるし、増設もやり放題。この状況がとても面白いと思う。気をつけないと、いつでもどこでも音楽や映画を楽しみ続けてしまい、筆者のような音楽大好き人間は、日常が破綻する可能性すらある。

 冷蔵庫や洗濯機は特定の用途に特化した製品なので、その用途しか果たさない。しかし、PCは文章を書くこともできれば、デザインやイラストにも使えるし、動画も制作できる。NASは、PCと同じようにユーザー次第でどんな風にでも使えるジャンルの製品だと思う。普及率という観点から見れば、イマイチほかのジャンルに引けをとるNASだが、使い始めると、触りがいのある独特の使用感の虜になるはず。その入り口として、初心者が導入しやすい様々なアプリやインターフェースを最初から備える本機はベストな選択だと思う。

 最後に付け加えておくと、セットアップやファイルの管理に高度な知識は必要ないものの、ある程度の手間と少々の知識は要求される。本稿に記載されている用語を調べずに理解できるレベルならまず困ることはないと思うが、ぜひ休日を利用して、ゆったりと楽しみながら作業してほしい。もしこれまで自宅サーバーやNASといったものに手を出してこなかったなら、なかなか新鮮な感覚を味わえるはずだ。

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