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年末年始に買いたい2016年のお買い得ガジェット 第3回

富士フイルム、キヤノン、カシオ……お買い得な高級コンデジを決定

2016年12月22日 12時00分更新

文● 周防克哉

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操作系はかなり本格的

ダイヤルが多めのインターフェース。絞り値やシャッタースピードが直に確認できるのはうれしく感じる。リングとダイヤルの組み合わせでオートへの切り替えも簡単。シャッターダイヤル下のオート切り替えレバーでならシーン認識機能を持ったフルオートへの切り替えができる。写真の知識がなくても楽しめる機能だ

 見た目も大きさもまさにコンデジだが、操作系はマニュアル操作を意識した構成になっている。

 レンズにはフォーカスリングと今や懐かしさを感じる絞りリングが備わり、上面にはモードダイヤルではなく、シャッタースピードダイヤルがある。絞りリングとシャッタースピードダイヤルには共にオートを示す「A」ポジションが備わり、絞りリングを「A」にあわせてシャッタースピードを選ぶと「シャッタースピード優先オート」に、逆にシャッタースピードを「A」にあわせて絞りリングで絞り値を選べば「絞り優先オート」になる。

 両方を「A」に合わせるとプログラムオートになるのも便利だ。また、シャッタースピードダイヤルの右下には「AUTO」表示の切り替えのレバーがあり、「AUTO」側にすると絞りとシャッタースピードの設定は無効(オート)になる「アドバンストSR オート」に切り替わる。

 撮影シーンをカメラが自動的に認識するモードで状況に合わせた適切な設定に切り替わるので、設定がわからない人でも安心して使うことができる。

 はじめてのデジカメに選んでも困ることはなく、使い込んでいって絞りやシャッタースピードの効果が気になったら使ってみるという使い方も可能だ。

最短撮影距離は約10cm、レンズ前だとだいたい6.5cmくらいの距離だ。近接時でもシャープネスの低下は少なく解像力も高い

最短撮影距離は約10cm、レンズ前だとだいたい6.5cmくらいの距離だ。近接時でもシャープネスの低下は少なく解像力も高い

フィルムシミュレーションブラケットで撮影(左上からクラシッククローム、Velvia、ASTIA)。1度のシャッターで3種類のフィルムモードを同時記録できる

絞り開放では周辺部での光量落ちが見られるが、気になるレベルではない。遠景での解像力の高さはすごいの一言。シャープネスを高くみせるためにエッジ処理を行なうデジカメも多いが、X70は自然な感じの仕上がり。素の状態での解像力が高いのだろう

絞り開放では周辺部での光量落ちが見られるが、気になるレベルではない。遠景での解像力の高さはすごいの一言。シャープネスを高くみせるためにエッジ処理を行なうデジカメも多いが、X70は自然な感じの仕上がり。素の状態での解像力が高いのだろう

 基本的に中身はXシリーズのデジカメと同じなので、銀塩フィルムの発色を楽しめる「フィルムシミュレーション」機能や特殊効果が得られるフィルター機能、多重露出、インターバル撮影などの機能も充実している。フルHDでの動画撮影やスマホからのリモート撮影や転送も可能で、機能面での不満はまず見当たらない。

 小さく軽く携帯性に優れ、機能面も満足できる最強のスナップ機で、いつでもどこにでも持っていって撮影したい気分にさせてくれるデジカメだ。

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