HDDが壊れた! でも大丈夫
ここまではHDDの容量が不足した際の話だが、Droboに搭載したHDDが故障した場合はどうなるだろう? HDDは高速(普通に売ってるモデルで7,200rpm)に回転する円盤にデータを記録しているという仕組み上、故障してデータが読み出せなくなることがある。Droboに搭載したHDDが故障すると、通常時は緑色に点灯しているドライブベイ横のLEDが赤く点滅するようになる。
この状態になったらそのHDDを取り外して、より容量の大きい空のHDD(例:1TB HDDが故障したら、2TBや3TBへ)に交換する。故障したHDDに記録されていたデータを新しいHDDに移行する作業も、すべて自動的に行われるので、ユーザーが必要なアクションは、HDDを買ってきて交換するだけだ。
ストレージに関する専門的な知識がなくても、Droboならデータを簡単に保護できることがお分かりいただけたかと思う。
Drobo 5CとDrobo(無印)の差は
新たなエントリーモデルとして登場したDrobo 5Cと、これまでのエントリーモデルであるDrobo(無印)の差は、どれくらいあるのだろうか? まず最も分かりやすい差は、搭載できる3.5インチHDDの台数で、Drobo(無印)の4台から5台に増えている点だろう。これにより、より大きな実容量を実現できるようになった。また、HDDが2台壊れてもデータを守れる「Dual Disk Redundancy」の利用も現実的になった。前述の通り、エントリーモデルでありながら最大容量は64TBであり、HDD大容量化に対応すべく登場した新方式「4Kn HDD」への対応も加わっている。
もう一つは、本体背面のインターフェイス。Drobo 5Cには、USBのType-Cコネクターが採用されている。USBのコネクターというと、裏表があって入れづらいものだが、Type-Cのコネクターはどちら向きでも差し込めるし、サイズもコンパクトなので、今後はスマートフォンやタブレットでの採用も見込まれるこれからの規格だ。
Drobo 5Cはスペック上「USB 3.0対応」とあるが、USB3.0 Type-Cということは要はUSB 3.1 Gen.1相当か? USB 3.1はまだこれからの規格なので、既存ユーザーへの分かりやすさを優先して、あえてUSB3.0と書いているのかもしれない。
Drobo 5Cに付属しているケーブルは、両端がそれぞれType-CとType-Aコネクター形状であるため、MacでもWindowsパソコンでも問題なく利用できる。逆に、Type-Cコネクターしか持たないTouch Bar付きのMacBook Proに接続するなら、市販の変換コネクターなどが必要になる。が、Type-C搭載Macのユーザーなら、両端がType-Cのケーブルくらい持っているはず!
また、Drobo 5Cは、上位機種のDrobo 5DtやNAS型のDrobo 5Nと同じ形状・サイズになった。製品のデザインはもう完全に趣味の範疇だが、筆者はDrobo 5C/5Dt/5D/5Nのサイズが、もっともDroboらしいと感じている。サイズが同じになったためか、Drobo 5Cは重量もDrobo 5Dtとまったく同じだ。筆者がDrobo 5Cを箱から取り出した際に、ちょっと軽めに感じたのだが、完全に気のせい(=エントリーモデルだから軽いだろうという思い込み)だった。
(次ページ、「フォトセッション 写真で見るDrobo 5C」に続く)
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