大谷イビサのクラウドコミュニティな日々 第10回
ベリーダンスあり、ぶっつけ座談会あり、豪雨ドライブあり
秋田の東北IT物産展、JAWS-UG大分・熊本ツアーに行ってきた
2016年09月21日 08時00分更新
2週間に渡る地方巡業が終わりました。9月10日はJAWS-UGも参加した東北IT物産展で秋田へ。さらに17日・18日はJAWS-UG大分熊本ツアーに行ってきました。やっぱり地方のイベントは楽しいですねえ。
JAWS Festaからスタートした東北IT物産展に行ってきた
東北IT物産展は、文字通り東北のITコミュニティが合同で主催するイベントで、仙台、青森に引き続いて今年で3回目。2014年に仙台で行なわれた「JAWS Festa Tohoku」に端を発しており、JAWS-UGとは浅からぬ関係がある。当時から、複数のコミュニティが相乗りするクロスコミュニティの志向が強く、今年もさまざまな地場コミュニティが相乗りでイベントを開催したようだ。
オオタニは秋田は初訪問。「コミュニティにダイブしなかったら、ここには来なかったなあ」と感慨深く感じながら、バスで市内に向かう。場所は秋田市中央市民サービスセンターの「センタース」で、木材を多用した秋田市の新庁舎の中にある。ITイベントをやっている隣で「きりたんぽ料理教室」をやっているのが、なんとも秋田っぽい。東北IT物産展のトラック名も「なまはげトラック」「きりたんぽトラック」「かまくらトラック」で、やっぱり秋田っぽい。
さて、イベント自体は「リモートチームでうまくいく~これから訪れる働き方の変革」とソニックガーデン倉貫義人さんの講演からスタート。プログラマー経営者として、さまざまな常識を疑いながら、リモートワークを積極的に推進し、結局物理オフィスすらなくしてしまった倉貫さんの講演は本当に含蓄のあるものだった。地方で働くことに迷いを持つエンジニア、エンジニア雇用に限界を感じる地場企業の経営者にとっては目に鱗の話だったのではないだろうか?
このほか、イベントは東北クラウド討論会や東京オリンピックの開会式での採用を目指すチーム秋田の取り組み、仙北市のドローン特区構想など、地元色豊かなプログラムが満載。在京のIT記者であるオオタニにとって見ると、こういう東京では聞けない話は大好物。このうちトラパンツの運転代行アプリに関しては、早々に記事にさせていただいた。その他、ソラコムのハンズオンや、小学生・中高生向けのプログラミング教室などもあり、多くの参加者が楽しめたと思う。
そして、今回は「北東北のITコミュニティ大集合」というパネルディスカッションのモデレーターを仰せつかった。内容に関しては、記事化をお待ちいただくとして、初対面のみなさまもオオタニの容赦ないツッコミにいい感じにレスポンスいただき、やっている方もとても楽しかった。ありがとうございましたー。
懇親会はな・ん・と昭和風のパブの貸し切り! 囲炉裏を囲んでのきりたんぽを想定してだけに、お姉さんが横に座りそうな店のたたずまいにびっくり(笑)。まあ、実際はそんなことはなかったのだが、スポンサーLTの後には名物出し物らしいベリーダンスを堪能し、盛大に盛り上がったのでした。秋田最高!コミュニティ最高!
JAWS-UG大分・熊本の合同勉強会にも参加してきた
東北IT物産展から1週間後の9月17・18日はJAWS-UG大分・熊本の合同イベントに参加してきた。秋田と打って変わって、台風が近づいているという不安な空模様だったが、初日の大分は青空も顔を出し、むしろ暑いくらいだった。
空港バスから降り、大分駅でラーメンを食べて、駅近くの会場「azito」に直行。東京からの登壇者を気遣って、午後3時に開始された勉強会は、平野さんのコンセプトもあって、すべて「はじめて」づくし。スキルも知識もバラバラと思われる20名強の参加者も、たっぷり楽しめたのではないだろうか? ちなみに私の隣に座った地元のSIerの20代女性は、上司に言われてJAWS-UGに初参加したそう。こういう人が1人でも来たら、勉強会は大成功だし、次も来たいと感じてくれればさらにいいなと思った。
さて、2日目は大分のメンバーも熊本に移動。本来、大分から熊本はJR豊肥本線を使えるのだが、4月の熊本地震の影響でまだまだ不通区間が残っている。そのため、電車で行こうとすると、北九州や博多を大回りする必要があり、時間もお金もかかってしまう。こうした点を考慮してか、今回はJAWS-UG熊本のメンバーが車で阿蘇を越えて、熊本に連れて行ってくれることになり、非常に助かった。別府のすさまじい霧の中を越え、途中豪雨に見舞われながら、なんとか久留米を経由し、勉強会開始の1時間前に熊本城前の会場に到着。JAWS-UG熊本メンバーの歓迎を受ける。
13時から開始の勉強会は、神出鬼没のソラコム松井さんによるソラコムハンズオンからスタートし、サーバー室の温度が上がったら、Twilio経由で電話がかかってくるというサーバーレスの事例へ進む。熊本地震の際にJAWS-UGやPHPコミュニティによって作られたmizuderu.infoの開発の舞台裏を語るセッションでは、オオタニが公開取材をやらせていただいた。給水・漏水箇所をソーシャルの力で特定するというmizuderu.infoが震災の中どうやって作られたのか、各メンバーの努力やエンジニアがどのように災害に貢献できるかなどをテーマにしたセッション内容は別途記事化しますので、こちらもお待ちくださいませ。
最後は自称くまもんエバンジェリストの多田歩美さんによるLT。情熱クラウド情シスの多田さんの話は相変わらず熱い。どんな逆境があっても、自らの道は自ら切り開け!と語る多田さんのメッセージは、まさに勉強会の締めにふさわしいものだった。スケジュールの関係で、勉強会終了後の懇親会は参加できなかったのだが、Facebookを見る限り、大いに盛り上がったよう。大分・熊本最高!コミュニティ最高!
ということで、地方のコミュニティ漬けだった2週間。休日出張で家族には迷惑をかけたが、とても意義深い勉強会だった。元AWSになった小島さんも、たまには遊びに来てくださいね!
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