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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第13回

IT市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 6月27日~7月3日分

国内CSIRT 66組織の実態、セルフサービスBIは業績に好影響、ほか

2016年07月05日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、調査会社などが先週1週間に発表したIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてざっくりお伝えしています。

■[セキュリティ]ランサムウェア被害ユーザーは前年比+17.7%も増加(6/28、カスペルスキー)
・2015年のランサムウェアシェア、旧来の「画面ロック型」が68%、「暗号化型」が31.6%
・ただし、2014年から2015年で「暗号化型」が25ポイントの大幅増
・「バックアップを必ず行う」「身代金を支払わない」などの注意点を紹介

 2014年3月から2年間にわたりランサムウェアの被害を調査。2015年には、ランサムウェアの攻撃を受けた230万人のユーザーを把握している。万が一、暗号化されてしまっても身代金を支払わないこと、まずは警察に通報することを強く推奨している。

2015年4月~2016年3月に検出したランサムウェアのシェア。「Teslacrypt」が約半数(出典:カスペルスキー)

■[ユーザー動向]セルフサービスBIが業績向上に貢献(6/28、SAS Institute Japan)
・BIツール利用者では、BIツールが「業績向上に不可欠」「一定の好影響がある」との回答が72.6%
・一方で、非利用者は「業績への影響は限定的」「好影響は感じられない」が66.0%と大きな意識差
・課題は「分析やレポート編集に時間がかかる」「多角的/高度な分析ができない」など

 国内ユーザー企業の従業員に対する調査。“アナリティクスの民主化”による業績への好影響は大きいと思われるが、ユーザー部門とIT部門の両方で人材が不足しているなどの課題も指摘。

「あなたのお勤め先においてビジネスの見える化は業績に好影響を与えていますか?」(出典:IDC Japan、SAS Institute Japan)

■[セキュリティ]国内企業のCSIRT実態調査(6/28、JPCERT/CC)
・CSIRT構築や活動改善の参考資料としてJPCERT/CCが公開
・日本シーサート協議会のワーキンググループに参加する66組織が実態を回答
・CSIRTの構築時に定めておくべき事項として「6つの項目」を抽出

 たとえば社内におけるCSIRTの体制や位置付け、緊急時の権限、提供サービスの内製/外注比率、メンバーのスキルセットなど、CSIRT構築/運用にかかる詳細なアンケート設問となっており、実務に役立てられる貴重な資料。後半にはANA、DeNA、富士通、富士ゼロックス、NTT、ヤマハなど9社のCSIRTに実態を聞いたインタビューも掲載。

「報告を受けたインシデントについて分類を定義しているか」(出典:JPCERT/CC)

■[市場]国内企業の規模別IT支出動向および予測(6/30、IDC Japan)
・2016年の国内IT市場規模は14兆5683億円、前年比成長率-0.4%
・2016年は小規模企業(100人未満)でIT投資抑制、その他の規模はプラス成長
・2015~2020年は年平均成長率は+0.8%で推移、2020年は15兆2,413億円

 2016年は、大企業(従業員1000人以上)において前年比成長率+1.3%とIT投資が回復。中堅、小規模でも徐々にIT投資は回復し、2019年にはWindows 7のサポート終了でPC更新需要が生じるといった予測。

国内IT市場 企業規模別支出額予測:2015~2020年

■[市場]国内 産業分野別IT支出動向および予測(6/30、IDC Japan)
・2017年ごろまでは銀行の大型案件と小売のオムニチャネル関連投資が牽引
・製造、運輸、公共/公益、情報サービスは2017年以降、堅調な成長を予測
・東京オリ/パラに向け“第3のプラットフォーム”活用の社会インフラ整備進む

 前出の「企業規模別」と同対象の産業分野別動向予測。今後のビジネス成長に必要となる“第3のプラットフォーム”へのIT投資が維持される。

国内IT市場 支出額(全体):2015~2020年

■[市場]2020年、法人向けクライアント端末の42.3%は仮想化(6/29、IDC Japan)
・2015~2020年の国内クライアント仮想化ソリューション市場は年平均成長率+8.0%で推移、6611億円規模へ
・オフィス定型業務だけでなく、幅広い用途と現場で活用が進む
・仮想デスクトップをベースにモバイル/Webなど多様なアプリケーションをワークスペースに取り込む「第4世代」へ

 今後は「あらゆる業種において」クライアント仮想化利用が進むという点がポイントだろう。

国内クライアント仮想化ソリューション市場 売上額予測、2015~2020年

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