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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第154回

てあしくちびるは日本の音楽シーンを打破する先端的ポップだ

2016年06月25日 12時00分更新

文● 四本淑三

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ライブへ行こう!

 このインタビューは、4月24日に大久保の「ひかりのうま」で催されたレコ発ライブ前に行なった。ひかりのうまは、今回のアルバムのレーベル Club Lunaticaを主催する谷口マルタ正明さんのお店で、彼らにとってはホームグラウンド。旧い喫茶店を居抜きで使い「キューピット」という店の看板も前のままながら、音響はBOSEのL1システムで近代的。ライブ終了後は深夜までカフェ営業していることもあり、知る人ぞ知るアンダーグラウンドシーンのサロンのようにもなっている。

レコ発ライブ当日ギリギリ(というか開演前の会場)に届いたCDを手にするくっちー。インディーズバンドあるある?

 間近で観るてあしくちびるはやはり圧倒的で、アコースティック楽器と声だけという、プリミティブな編成ならではのダイナミックさに、まず耳を奪われる。もちろん演奏も含めたライブパフォーマンスに関する技量については、さすがとしか言いようがない。くっちーの歌とバイオリンさばきの躍動感はこの編成の要だし、kawauchiさんは温厚そうに見えつつ、常に狂気めいたオーラを発散させている。その対比がてあしくちびるのおもしろさだと改めて思える。

 彼らはメジャーであれインディーズであれ、日本の音楽シーンに蔓延していた閉塞感を打破する、久々の新しい切り口を持って登場した。既存ジャンルのマニアに向けた、単に偏差値の上下を競うような音楽とはまったく違うところで、独自のポップなアプローチを成立させている。あとは多くの人に聴かれる機会を得て、その評価を待つだけの状態だろう。

 

 関東近県ではほぼ毎週のように彼らのライブがあるので、ぜひ足を運んでほしい。彼らのライブスケジュールは公式サイトやTwitterで。



著者紹介――四本 淑三(よつもと としみ)

 1963年生れ。フリーライター。武蔵野美術大学デザイン情報学科特別講師。新しい音楽は新しい技術が連れてくるという信条のもと、テクノロジーと音楽の関係をフォロー。趣味は自転車とウクレレとエスプレッソ

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