チルトや回転機構も備えさまざまな用途に使える
日本エイサー「CB281HKbmjdprx」
続いては日本エイサーの「CB281HKbmjdprx」。およそ6万円となるが、こちらも十分に安価なモデル。液晶パネルはTN方式だ。
6軸色調整やスーパーシャープネスといった機能を備えた映像処理回路「Acer ColorPlus拡張機能」を備えており、豊かな色の再現や鮮明な映像再現が可能。もちろん、4Kアップコンバート機能を備えている。
ステレオスピーカーを画面下部に内蔵。マルチ画面表示は2画面表示に対応しており、画面分割表示のほか、子画面(PinP)表示が選択できる。
PCモニターらしいところでは、付属のスタンドが高さ調整/チルト調整/画面回転に対応していること。画面回転では90度回転させてタテ型画面として使うこともでき、用途に合わせて使い分けられる。
接続端子はDisplayPort 1.2、DVI-D、HDMI 2.0の3つで、スマホのMHL接続にも対応する。HDMI入力はHDCP2.2にも対応しているので、4Kチューナーなどとの接続も可能だ。この点は4Kテレビとして使う人にはありがたいところだろう。
発色がいい傾向で、色再現の詳細な調整も可能
まずは地デジ放送をフルHD出力で表示してみたが、明るく鮮明な映像だ。4Kアップコンバートによるノイズのチラツキなどは多少あるが、くっきりとして色の鮮やかなのであまり不満は感じない。
ちょっと気になったのは上下の視野角がやや狭く、正面から外れると黒浮きなどが目立ったこと。スタンドにチルト機能があるのできちんと正面を向くように合わせれば実用上は問題ないだろう。
JAPANNEXTと比べると、精細感は同等のレベルだが、画面が明るいこともあって発色のよさではこちらがやや上回る。近接視聴のせいもあるが、特に暗部のノイズが目立ちやすいのはどちらも同じだ。
画質調整では、標準や省エネモード、PC、写真、ムービーの画質モードがあり、好みの映像への選択も簡単。画質調整機能も輝度やコントラストなどの調整のほか、色再現を詳細に調整することが可能になっている。
画質調整ではこちらにもブルーライトカット機能がある。こちらも色温度がムービーモード並みに下がる。ムービーモードがあるのでこれは好みで使い分けるといいだろう。
4Kコンテンツも表示できるが、HDRには非対応
4Kチューナーを接続してみたが、こちらはバッチリ映像が表示できた。精細感も十分だし、色もなかなか鮮明。最新の薄型テレビのような広色域表示というほどではないが、原色の鮮やかさはもちろん中間色の再現性も良好で一般的なテレビのように使ってもまったく不満はない。映像が緻密なので、ぐっと画面に近づいて見たくなる。
DMR-BZT9600で4K/60pにアップコンバートした映像も見てみたが、スポーツなどではやや残像感が目に付いた。映像が尾を引くほどではないが、動きの早い部分で精細さがやや甘くなる。これが唯一の気になった点だ。
多くの液晶モニターと同様にHDRには対応しないが、UHD Blu-rayの再生もかなり満足度の高いレベルで楽しめると思うので、必要な機器を揃えれば4Kコンテンツを存分に楽しめるはず。
UHD Blu-rayはまだ高価な再生機器しかないので当面は見送りでいいと思うが、4K放送チューナーを組み合わせるとその美しさには驚くはず。HDCP 2.2対応で4K動画配信なども利用できるので、4Kテレビの代わりとして使うには万全と言っていい。
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