いま聴きたいオーディオ! 最新ポータブル&ハイエンド事情を知る 第4回
お耳の恋人、「Layla II」「Angie II」「Roxanne II」
実売19万、26万、40万のイヤフォンを耳に順にねじ込んでみた (2/3)
2016年04月22日 14時00分更新
最大12基のBAドライバーを搭載する最高峰イヤフォン
Layla IIとRoxanne IIは合計12基(低域4、中域4、高域4)、Angie IIは合計8基(低域2、中域2、高域4)のバランスト・アーマチュア(BA)型ドライバーを搭載する。これはもちろん、片側だけの数字だ(念のため)。ROSIEはエントリー向けの新製品として、内蔵するBAドライバーを減らしたより安価なモデルになる予定だ(といっても片側6基も搭載する)。
“JH Audio第2世代ユニバーサル型IEM”の特徴は、カーボンファイバーではなく“フルメタルジャケット”と名付けた金属ボディーを採用したこと。金属の加工にはいくつかの方法があるのだが、Layla II以下の3モデルではいずれも、コンピューター制御の切削機を使って金属ブロックを削り出している。CNC削り出し加工と呼ばれるもので、かなりコストのかかる方法だと一般的に言われている。
チタンのキラキラとしたボディーは非常に美しい!!
このうちハイエンドのLayla IIは“チタンブロック”削り出し加工だ!
Roxanne II/Angie IIのアルミブロック削り出しに比べて、チタンブロックは硬いため、手間とコストがかかる。同じユニット構成なのに、Layla IIとRoxanne IIに大きな価格差が生じている理由は、チタンを使っているか否かという面が大きいのだろう。
実機の質感は予想通り、相当に高い。カーボンとは異なり、手に持つとヒンヤリかつズッシリとくる。
サイズは従来より小型化したそうだ。理由はBAドライバーの音を耳穴に届けるステンレス製の導管(Wave Guide)の長さも調整したため。特にLaylaは、少し大きすぎる感じだったので、装着感が改善したと率直に感じた。
ユニバーサル型だが、遮音性も十分。公式には-26dBというスペックが書かれているが、環境音で微細な音の違いが埋もれない高品質な再生音に一役買っている。
改善ポイントとしてはもう1点、付属の着脱式ケーブルが米MOON Audio製の高級ケーブルとなった点がある。音質面でのメリットは当然あるが、線材が細身になり、取り回しやすくなった点もポイント。Astell&Kernとのコラボモデルということもあり、プラグが直径3.5mm/3極と直径2.5mm/4極の2本が付属する点は従来と同じだ。着脱部分のネジ込み式コネクターを金属製とし端子に金メッキを施すなど、細かな改善も施された。
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