自動販売機で飲料を買うとオトクな場合がある。通常はコンビニやスーパーよりも高くなってしまう自販機の飲料だが、例えばコカ・コーラ社の場合、今年4月に「Coke ON」という自販機連携アプリをリリース。対象自販機で15本飲料を買うと、1本無料で飲料がもらえるドリンクカードが発行されるサービスだ。
コカ・コーラの自販機で販売されている飲料はだいたい130円~160円。例えば160円の飲料を15本買って160円の飲料をドリンクカードでもらった場合、16本の飲料を買う場合よりちょうど10円安い計算になる。
単純にオトクさを求めるだけではなく、アプリ内のドリンクカードを自販機に飛ばすようにスワイプするというアクションを楽しめたり、アプリから対象自販機の位置を検索できるので「ポケモンGO」のような街巡りの感覚を味わえたりする。
「自販機アプリのユーザー増えています」
コカ・コーラ社のマーケティング担当者によるとユーザーの反応も好調ということで、話をきいてきた。
「Coke ON対応の自販機とそうではない自販機を比較すると、対応自販機の売り上げが数パーセント高い」と教えてくれたのは、日本コカコーラ マーケティング本部 IMC iマーケティング 豊浦洋祐統括部長。
自販機の売り上げは業界全体でここ近年あまりよろしくないという背景がある。原因のひとつにコンビニの店舗数拡大などが言われている。その中で、Coke ON対応の自販機が明確に伸びているのは、ビジネスとして大きな貢献だと豊浦氏は語った。
ユーザーは30歳から49歳の男性が高い割合。もともと自販機を頻繁に利用するユーザーの層がアプリにも反映されたとみられるそう。地域による分布でいうと、対応自販機の普及にその地域のユーザー数が純然に伴っている、ということ。
「Coke ONは我々にとって未来を担うサービスなので、当然若い層にはユーザーになっていただきたい、というのは将来の展望としてはあります(豊浦氏)」
新しくサービスを始めた場合、まずサービスの認知を高めるのが課題のひとつであるはずだが、コカ・コーラの場合オウンドメディアやSNSなど、ウェブでのマーケティングの土台があったため、それも順調に進んでいるということ。
今年開催されたリオ2016オリンピックに合わせて、日本選手が金メダルを取得した時のリツイート数に応じてCoke ONにてコカ・コーラが当たるというキャンペーンを実施し、最高3.7万RTを獲得した。キャンペーンに乗じてアプリユーザーの増加も見られたという。
そんなCoke ONが目指すのは「自販機専用アプリではない」ところ。
「コークオンのコンセプトは、我々が生活者と接点が持てるモーメント。買うモーメント、飲むモーメント、楽しむモーメントがCoke ONにあることで、よりオトクに、より楽しい購買体験をしてほしい。楽しむモーメントととして、自販機関係なく楽しめるツールも年内に追加する予定。自販機との連携のみを目的としたアプリだと、対応自販機がない地域ではダウロードする意味がなくなってしまう。自販機関係なく楽しめるアプリにすることでユーザーの間口を広げ、よりアクティブにCoke ONを活用してもらいたい」
それはオリジナルのゲームであるのかなど気になるところだが、開発中のため詳細は教えてもらえなかった。自販機アプリとしてリリースされたCoke ONが自販機関係ない単独でも楽しめるアプリになったら面白い。
自販機の購買がオトクになるのはうれしい。加えて、単独でも楽しめるアプリだったらなおさらありがたい。コカ・コーラに限らず自販機のスマホ連携サービスはスタートして間もない。これからどんどん進化していくだろう。
ナベコ
寅年生まれ、腹ぺこ肉食女子。特技は酒癖が悪いことで、のび太君同様どこでも寝られる。30歳になるまでにストリップを見に行きたい。Facebookやってます!
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