税込み3万円を切る格安ノートPC「アルタイル VH-AD」。この価格でどこまで楽しめるのかが気になるところ。そこで、今回はノートPCとしての使い勝手について検証してみよう。
今回は、ノートPCを使う場合に気になりそうな、キーボード、タッチパッド、外部接続などを中心に検証してみたので参考にしてほしい。
「アルタイル VH-AD」のキーボードの感触はソフトながらしっかり感がある
14型ディスプレイーを搭載している「アルタイル VH-AD」。ノートPCのキーボード幅はどうしても本体に依存してしまうため、テンキー分の幅は確保できなかったようだ。
キーピッチはフルサイズなので普通に打て、キー自体はソフトな感触ながらしっかり打っているように感じられる。キーの大きさのせいかと思うのだが、少しスペースキーが頼りなく感じた。長く使っていったときにへたらないかが気になった点だ。今回のレビューを本機で書いてみたが、キーの反発がソフトな分、楽に打つことができた。
少々戸惑ったのはキーの配置だ。通常BackSpaceキーの左にあるパイプキーが左下のZの横にある。一般的には使用頻度が低いキーではあるが、UNIXのコマンドラインで入力するといったときにはちょくちょく使うキーなので、パイプをタイプしようとしてBackSpaceを押してしまうといったことをしてしまった。
また、Ctrlキーとの組み合わせでZ、X、C、Vあたりはよく使うため、そこに普段ないキーがあることに若干違和感を覚えてしまう。そのCtrlキーについても、右側には配置されていないため、Ctrl+PやCtrl+Oを使うときに両手で対応する必要がある。キーボードの配置は基本的に同じであり、いままでどのようなキーボードを使っていたかによるところが大きいと思うので、好みによるだろう。いずれにしても慣れてしまえばいいだけのことなのだが。
タッチパッドの感度は標準的
「アルタイル VH-AD」本体に搭載されているタッチパッドは特に問題がなく、感度についても標準的だと感じた。指が触れていないのに動くというような敏感さはなく、逆に、確実に指で操作できる。
タッチパッドにはボタンがなく、手前側が沈むようになっている。左右のボタンではなく、左手前側、右手前側を押すイメージだ。キーに比べて、押した際のしっかり感はないが、大きく戸惑うことないだろう。
ほかにポインティングデバイスなどはないので、マウスを使わないのであれば、指2本による操作などを覚えると便利だろう。
本体左側に集約された外部接続
マウスや外付けHDDなどの周辺機器を使う場合には、USBでの接続となるが、これらの外部端子はすべて左側に集約されている。
左側に集まっていることでマシンを置く位置の右側に何があっても問題がなく、ぴったり壁などにくっつけて使うなどという極端なこともできるが、逆に左側がごちゃごちゃしてしまうことも考えられる。
各端子の間隔がそれほど広いわけではないので、飾りがついているようなUSBメモリーなどは接続が難しい。また、コード類もからみやすく少々雑然とした感じに見えてしまうので、たとえばUSBハブなどを用いて少し離れたところで外部機器を接続するといいだろう。
コードといえば、同梱されているACアダプターのコードの長さは1m。机の上で使うといった場合はそれほど問題ないと思うが、ちょっとリビングで使おうというときに短く感じる。ACアダプターの接続もマシン左側のため、USB3.0ポートへの接続時にコードがジャマになるケースも考えられる。本機はバッテリーの取り外しができないため、後々バッテリがへたってきた場合にはACアダプターを常時接続していなければならなくなるので、延長タップなどと併用して使うことを前提とするのが得策だ。
ディスプレー、ストレージなどの標準装備について
ディスプレーは思いのほか、鮮やかな発色。ただし光沢のあるグレアディスプレーのため、室内灯などの反射光が多少気になった。とはいっても、まったく見えないような映り込みをするわけではないので、ちょっとした角度変更で対応できるレベルであり、大きな問題ではない。
また、前回も書いたが、ストレージは32GB eMMCでありながら、すでに16GB使われているため、そのままではやや心許ない。120GB SSDを搭載しているモデルもある。3万円で買えるノーマルタイプでも7mm厚のSSDやHDDであれば後から増設も可能だ。
お詫びと訂正:掲載当初、ストレージの追加増設ができないと記載しておりましたが、7mm厚のストレージであれば可能でした。該当箇所を訂正しお詫び申し上げます。(2016年3月18日)
あと気になる人が多いのが稼働中の音だと思う。「アルタイル VH-AD」はファンの音などはなく、とても静かなマシンである。テレビを観ながらリビングで作業していても、マシンの駆動音などがないので快適に作業ができるのは魅力。
次回は、マシンの性能について、ベンチマークなどを行ない、検証する。