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Windows情報局ななふぉ出張所 第16回

CES 2016でサプライズを呼んだGalaxy TabPro Sに期待

2016年01月13日 09時00分更新

文● 山口健太 編集●KONOSU

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 米ラスベガスで1月9日まで開催されていたCES 2016が終了しました。今年は目玉と呼べる新製品がなかったとの声は多いものの、PCやタブレット製品の中で特に筆者が欲しいと思ったデバイスが、サムスンの『Galaxy TabPro S』です。

サムスンが発表したWindowsタブレット「Galaxy TabPro S」。従来のWindows製品ブランド「ATIV」ではなくGalaxyである点に注目だ。

ATIVではなくGalaxyとしてWindowsを採用

 これまでサムスンのGalaxyシリーズのOSといえば、一貫してAndroidが採用されてきました。これに対してGalaxy TabPro Sでは、Windows 10を搭載しています。しかも製品名には、フラグシップを意味する“S”付きです。

 もちろんサムスンはこれまでWindowsを無視してきたわけではなく、むしろ、かなりの投資をしてきました。Windows Phone 7の最初のヒーロー端末は『Samsung Focus』でしたし、鳴かず飛ばずだったWindows RTでも『ATIV Tab』をリリースしています。海外ではノートPCも販売しており、CES 2016では840gという超軽量の13型WindowsノートPCを発表しています。

 しかしスマホとしてGalaxy Sが成功して以降、スマートデバイスの中心には常にAndroidを据えてきたことも事実。それだけに、サムスンの基調講演にWindows 10開発の責任者としてお馴染みのテリー・マイヤーソン氏が登壇したことはサプライズになりました。今後のサムスンとマイクロソフトの関係強化に、俄然、注目が集まります。

キーノートにはマイクロソフトのテリー・マイヤーソン氏が登壇。

インタフェースをUSB Type-Cに一本化

 多くのPCメーカーがWindowsタブレットを作っている中で、Galaxy TabPro Sはそれらと一線を画している印象を受けます。手に持ってみると、Android版のGalaxyタブレットと遜色ない薄さと軽さに驚きます。もしCPUがAtomなら普通に納得するところですが、Core M搭載という点も驚異的です。

手に持った感触はAndroidタブレットとまったく変わらない。それでいてCPUはAtomではなくCore Mだ。

 ここまで薄いと、USBやHDMIといったPC的なインターフェイスの搭載はもはや不可能。そこでGalaxy TabPro Sでは、USB Type-Cを1つだけ搭載し、データと充電を一本化しています。USB Type-Cが1つしかないPCといえば新型MacBookですが、まさにそのコンセプトをタブレットに応用したのがGalaxy TabPro Sといえます。

厚さはわずか6.3mm。PC的なインターフェイスはほとんどあきらめるしかない薄さだ。

新型MacBookと同じく、USB Type-Cとヘッドフォンジャックだけ搭載する。

 CES 2016のサムスンブースでは、USB Type-Cに変換アダプターを接続することで、外付けのSSDや外部ディスプレイを利用。同時に充電もできることを示していました。

USB Type-Cにアダプターを接続することで、標準サイズのUSBやHDMIを利用できる。

こちらは新製品の『Portable SSD T3』。T1の後継モデルで、インターフェイスがUSB Type-Cになり、新たに2TBモデルも加わった。

サードパーティ製のUSB Type-C対応ドッキングステーションも展示した。

Galaxyブランドの製品として日本展開にも期待

 ほかにもGalaxy TabPro Sでは、カバーを兼ねたキーボードや、Galaxyシリーズが得意とするペンも取りそろえており、さまざまな用途に活用できることを示していました。ブースではSuper AMOLEDの鮮やかな画面に釘付けになっている来場者が印象的でした。

12インチ(2160×1440ドット)のSuper AMOLED画面。圧倒的な鮮やかさに目を奪われる。

 サムスンは日本国内においてWindows PC製品を展開していません。しかしGalaxy TabPro Sは日本でも注力するGalaxyブランドの製品だけに、発表を期待したいところです。

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