今回からは主要キャリアからリリースされている、冬スマホのフラグシップ機を比較していく。ドコモからは下り最大300Mbpsの通信速度に対応した「AQUOS ZETA」、auからは3キャリアで販売されている「Xperia Z5」、ソフトバンクからはNexusブランドの新モデル「Nexus 6P」を選択した。
圧倒的なスペックを誇るこれら3機種だが、スキは無いのだろうか? そして最新機種の最強はどれになるだろうか。
国内メーカーのAQUOS ZETA、Xperia Z5が
多くの機能に対応している
今回用意したスマホは、前述のようにドコモ「AQUOS ZETA SH-01H」、au「Xperia Z5 SOV32」、ソフトバンク「Nexus 6P」の3モデルだ。簡単に各機種を紹介する。
●ドコモ「AQUOS ZETA SH-01H」
ドコモ冬スマホでは唯一、3波のキャリアアグリゲーションに対応し、下り最大300Mbpsの通信速度が利用可能。リフレッシュレート120HzのハイスピードIGZOの搭載で、高速スクロール操作をしても、より滑らかな画面になるとのこと。指紋センサーやカメラ、エモパーも注目機能である。
●au「Xperia Z5 SOV32」
3キャリアから投入されるXperia Z5のau版。23メガカメラを搭載し、オートフォーカスは世界最速0.03秒とのこと。フロストガラスを採用した新デザインで、電源キーと一体化した指紋センサーも搭載している。
●ソフトバンク「Nexus 6P」
ご存じグーグルのNexusブランドのスマホ。GoogleストアではSIMフリー版も入手可能。最新のAndroid 6.0がいち早く利用できるほか、USB端子に10分で7時間分充電できるというType-Cを用いている。WQHD解像度で大画面の有機ELに、明るく撮れるという大型センサーのカメラや指紋センサーの使い心地も気になるところ。
ここまで紹介した機能の時点で、スマホの最先端を体現している感がある。また3機種とも指紋センサーを搭載している。より詳細なスペックは以下のとおりだ。
ドコモ 「AQUOS ZETA SH-01H」 |
au 「Xperia Z5 SOV32」 |
ソフトバンク 「Nexus 6P」 |
|
---|---|---|---|
メーカー | シャープ | ソニーモバイル | グーグル/ファーウェイ |
本体サイズ | 約74×139×7.9mm | 約72×146×7.3mm | 約77.8×159.3×7.3mm |
重量 | 約151g | 約154g | 約178g |
画面サイズ | 5.3型 | 5.2型 | 5.7型 |
画面解像度 | 1080×1920ドット | 1080×1920ドット | 1440×2560ドット |
OS | Android 5.1.1 | Android 5.1.1 | Android 6.0 |
CPU |
ヘキサコア 1.8GHz×2 +1.4GHz×4 |
オクタコア 2GHz+1.5GHz |
オクタコア 2GHz+1.5GHz |
ROM/RAM | 32GB/3GB | 32GB/3GB | 32/64GB/3GB |
メモリーカード | microSDXC(200GB) | microSDXC(200GB) | × |
下り最大通信速度 | 300Mbps | 225Mbps |
187.5Mbps (ソフトバンク網) |
国内4G対応周波数 |
2GHz、1.7GHz、 1.5GHz、800MHz |
2GHz、1.7GHz※、 800MHz、700MHz、 2.5GHz(WiMAX 2+) |
2.1GHz、1.7GHz、 900MHz、2.5GHz(AXGP) (ソフトバンク網) |
キャリアアグリゲーション | ○(3波対応) | ○ | ○ |
VoLTE | ○ | ○ | ○(ソフトバンク網) |
連続通話時間 | 1300分(VoLTE) | 1250分(VoLTE) | 1200分(VoLTE) |
無線LAN |
IEEE802.11ac (2.4/5GHz対応) |
IEEE802.11ac (2.4/5GHz対応) |
IEEE802.11ac (2.4/5GHz対応) |
テザリング | ○ | ○ | ○ |
カメラ画素数 | 1310万画素 | 2300万画素 | 1230万画素 |
インカメラ | 800万画素 | 510万画素 | 800万画素 |
防水/防塵 |
IPX5/IPX8/ IP5X |
IPX5/IPX8/ IP6X |
×/× |
ワンセグ連続視聴 | 9時間20分 | 8時間40分 | × |
フルセグ連続視聴 | 6時間50分 | 6時間30分 | × |
FeliCa | ○ | ○ | × |
赤外線通信 | × | × | × |
NFC | ○ | ○ | ○ |
Bluetooth | 4.1 | 4.1 | 4.2 |
MHL(HDMI) | × | ○ | × |
Miracast | ○ | ○ | ○ |
SIM形状 | nanoSIM | nanoSIM | nanoSIM |
バッテリー容量 | 3100mAh | 2900mAh | 3450mAh |
Qi | × | × | × |
カラバリ | Blue、Black、Magenta | ホワイト、グラファイトブラック、ゴールド、グリーン | グラファイト、フロスト、ゴールド、アルミニウム |
※:auでは使用していない周波数帯
3機種とも大画面なモデルだが、一番大きいのはNexus 6Pの5.7型。画面解像度も唯一のWQHDだ。重量も178gと3機種では一番重いが、実際に持ってみると、アルマイトを採用したこともあってか、見た目ほど重く感じない。
メモリーではフラグシップ機では3GBが標準となった。外部メモリーカードも200GBにも対応。ただしNexus 6Pは従来のNexusシリーズと同じく追加不可能。通信速度では下り最大300Mbps対応のAQUOS ZETAに期待したいが、実測値はどうなるだろうか。
3機種ともCA/VoLTEに対応。カメラの画素数ではXperia Z5が23メガと高いが、3機種ともインカメラの画素数も高く、もはや自撮りでの高画質は当たり前だ。
防水・防塵はAQUOS ZETA、Xperia Z5が対応。ワンセグ/フルセグ/おサイフケータイへの対応も国内勢は○が並ぶ。しかし赤外線通信は×。LINEの時代に、もはや必要とされなくなってきたということだろう。
Nexus 6Pはこういった機能は×が並ぶが、バッテリー容量は一番大きい。とはいえスペックだけを見れば対応機能の多さで国内勢2機種が一歩リードなのは確かだろう。
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