最新ゲームとの相性はバッチリ
最後に「Star Wars バトルフロント」を使う。画質はプリセットの“Ultra”に設定し、サバイバルミッション“エンドア”を3ステージプレイした時のフレームレートを「Fraps」で測定した。
フォールアウト4よりさらに描画の軽いゲームのせいか、WQHDでも平均54fpsに到達。フルHDなら60fpsキープが可能だった。同ゲーム用にビデオカードを探しているが、どうしてもRadeonが使いたいと考えているなら、R9 380Xは非常にいい選択といえるだろう。
高負荷時に消費電力が跳ね上がる
最後に消費電力をチェックしてベンチマークを終了しよう。システム起動10分後、および3DMark“Fire Strikeデモ”中の同一シーンにおける消費電力を「Watts Up? PRO」で測定した。
アイドル時は両者ほぼ同レベルだが、高負荷になるとGTX970より20W以上も消費電力が多い。GCNアーキテクチャーを本気で捨てるか、R9 Nanoのように選別品&HBMメモリーにするしか、Radeonでのワットパフォーマンス改善は望めないだろう。
ミドルレンジRadeonとしては魅力的
ただし製品価格差に注意
以上、簡単にR9 380Xのパフォーマンスをチェックしたが、アッパーミドルクラスのRadeonとしてはよくまとまっているという印象を受けた。
特に今回GPUもドライバーも初物づくしだったわりには、特にトラブルもなくゲームもしっかり動いた点は驚きだ。カードのファンノイズも小さく、HD7000シリーズや200シリーズの暴れっぷりを知っていたユーザーなら、R9 380Xに乗り換えても十分満足できるだろう。
ただ今回テストしたSapphire製カードは耐久性重視の高付加価値モデルだけあって、実売4万円中盤と高い。ほぼ同価格帯のGTX970と比べるとコスト・ワットパフォーマンスともに大きく劣るのは残念だ。
ただしPowerColorや玄人志向といったメーカーより発売されている3万円台後半のR9 380X搭載カードなら、コスパ的にも納得できる範囲といえる。GeForceばかりの中、「どうしてもRadeonが使いたい!」「Fluid Motion VideoがないGPUなんて!」と考えているなら、十分魅力的な製品といえる。

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