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プリンストンが販売する高機能ストレージ「Drobo」を活用しよう 第7回

NASもアプリで機能拡張! Drobo 5NにDrobo Appsをインストール

2015年11月30日 11時00分更新

文● 飯岡真志 編集 ●金子/ASCII.jp

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付属の手提げでDroboを持ち歩いてみた(あくまでイメージです)

Drobo 5Nがメディアサーバーに!

 Plexで保存したコンテンツを再生できるデバイスは、PC、Macはもちろんスマートフォン、タブレット、各種のゲームコンソールや、スマートTVなど多岐にわたる。スマートフォン用のPlexアプリは、無料で入手可能だが、実際に使用する際にはアプリ内課金の仕組みを用いて料金を支払う必要がある。

 MP3形式などの音楽データをPlexに保存すると、タイトル名やジャケット画像などがネット経由で自動的にダウンロードされる。またJPEGやPNG形式の画像データをPlexに保存すると、サムネイルが作成され、ブラウズしたり、スライドショー表示などが行える。この辺り、一般的なメディアサーバーの機能は備えられていると言える。

音楽データを保存すると、ジャケット画像などのメタデータが自動的にダウンロードされ、一覧できるようになる

画像データも、このように一覧できて原稿書きも捗りまくりである

 一方、動画については残念な結果となってしまった。写真や音楽データと同様に、MPEG-2形式のデータをPlexに保存し、再生しようとすると「このサーバーはビデオを変換するのに充分なパワーがありません。」という表示が出てしまった。同じデータを、エクスプローラー上から動画再生用のWindowsデスクトップ・アプリケーション(VLCメディアプレーヤー)で再生すると、問題なく再生できることを確認したので、データに問題はない。

MPEG-2形式の動画を再生しようとすると、このような表示が... orz

 どういうことなのか調べてみたところ、Plexのサイトに、そのものずばり「NAS Devices and Limitations」というページがあった。

 Drobo AppsのPlexは、データを再生する機器に合わせて変換する処理(トランスコード)を、Drobo 5NのCPUが実行している。Drobo 5NはNAS型のストレージであり、搭載されているCPUは、ファイルの転送やデータ保護などBeyondRAID関連の処理を行うためには充分な性能を備えている。しかし、動画のトランスコードは非常に負荷の高い処理であり、Drobo 5NのCPUでは処理しきれないということのようだ。

 上記のページには、「主にARMベースのCPUを採用しているNASは、トランスコードに必要な性能がないため再生できない」という記述があった。Drobo 5NはARMアーキテクチャーのCPUを採用しており、まさにこれに該当するというわけだ。

 そういうわけで、Drobo Apps版のPlexで扱えるのは、写真や音楽データということになる。これらのデータは、1点ずつはそれほど大きなサイズではないが、気がつくとどちらも膨大な点数になりがちで、総体としてものすごいデータサイズになるものだ。

Drobo 5N活用の場が広がる

 データの増加に合わせて容量を増やせて、しかもRAID5/6相当のデータ保護が行えるDrobo 5Nは、このように増えまくるデータの保存に適していることが分かるだろう。さらにDrobo AppsのPlexのようなメディアサーバーをDrobo 5Nにインストールすることで、ストレージ単体でデータの管理までも行えてしまうというのも便利だ。

 個人で複数のパソコンを使用していたり、複数のユーザーがいる環境では、NAS型のストレージにデータを集約することで、データ共有がスムースになる。さらにDrobo AppsのPlexを使うことにより、エクスプローラーやFinderでデータを一覧する以上の利便性がネットワーク上のすべてのマシンに与えられることになる。

 大量の音楽や写真を、(実質的に)いつでも手元に置いておくというのは、AndroidやiPhoneなどのスマートフォンをクラウド上のサービスと併用することでも実現できるものだ。だがしかし、中にはクラウドにパーソナルデータを預けることに抵抗を感じるユーザーもいるだろう。

 もしそのような理由で、音楽や写真を持ち歩く生活に二の足を踏んでいるならば、Drobo 5N+Drobo Appsのメディアサーバーを検討してみるのも良いだろう。

NASモデルやサーバールーム向けモデルもラインアップ

 Droboシリーズには、家庭向けからサーバーとの接続に使うハイエンドストレージまで、多くの製品を用意している。ここでは、大企業の部門/中小企業から、家庭でも使える製品を紹介しよう(写真をクリックすると、メーカーページに飛びます)。

本記事で紹介している5ベイ搭載のNAS製品「Drobo 5N」

5ベイ搭載、USB 3.0/Thunderbolt対応の「Drobo 5D」

iSCSIに対応し、12ベイを搭載する企業向けモデル「Drobo B1200i」

(提供:プリンストン)

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