ソリューションベンダーとしてグンと加速、Dell World 2015レポート 第1回
「“サーバーとソリューションのデル”をぜひ見ていただきたい」
Dell World 2015開幕、平手社長が「EMCとのシナジー」語る
2015年10月22日 06時00分更新
米国時間10月20日、テキサス州オースティンでデルの年次イベント「Dell World 2015」が開幕した。直前にEMCの買収合意も発表され(関連記事)、大きな注目が集まる中で、デルはどのような“新しい姿”を見せるのか。会場で日本法人社長の平手智行氏に聞いた。
――今回のDell Worldが、日本のパートナーや顧客にどんなインパクトを与えるか。ここを見てほしいという点は。
平手氏: 「クライアントPCのデル」ではなく、本当に「サーバーとソリューションのデル」である、というのがおわかりいただけるのではないかと思っている。
デルが持っているソリューションの品揃え、ここを見ていただきたい。また、オープンだからこその関連パートナーの多さ。ものすごい数のパートナーが、デルのプラットフォームの上でシナジーを出している。サーバー、クラウド、セキュリティ、ビッグデータ――など。本当に、ありとあらゆる“第三のプラットフォーム”の品揃えがある。
今回のDell Worldには、世界中から多数のすばらしい顧客が来場されており、明日から本格的にスタートする。先週の(EMC買収合意という)大きな発表もあり、セッションでもすでにとても活発な討議が行われている。
――EMCの買収について。製品群は補完的だが、今後、どうシナジー化していく方針なのか。
(EMCの買収取引は)現在60日間のゴーショップ期間(猶予期間)であるものの、顧客からはすでに期待する声をたくさんいただいている。デルのサーバー、ストレージのEMCというコラボレーションへの期待だ。
そもそも、ストレージ領域でデルが独自買収を始める前には、年間20億ドル以上の規模でEMCからのOEM提供を受けていた。日本でも、協業というよりも1つの“ファミリー”のようにやってきた経緯がある。DNAとして、シナジーはすでにあると考える。
サーバーとストレージという相互補完的な製品群であり、これから(EMCと)いいチームを作っていきたい。
* * *
なお同日、デルはハイパースケール市場向けのサーバー、ビッグデータ分析ソフトウェア/サービス、IoT向けエッジゲートウェイ、セキュリティソリューションの強化などを、プレスリリースの形で発表している。
同日のメディア向けセッションには、米デル 会長兼CEOのマイケル・デル氏が登壇したが、EMC買収を通じたデルの新たな戦略、上述した新製品/ソリューション群などついては「明日のキーノートで明らかにしたい」と述べ、詳細には触れなかった。
キーノートスピーチの内容、新製品や新ソリューションの詳細などは、引き続き現地からレポートをお届けする。
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