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ちょっと気になる! 小便利そうな周辺機器レビュー 第16回

軽くてシャープな描写のカールツァイス「Batis 2/25」

2015年10月13日 12時00分更新

文● 林 佑樹

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開放からシャープでコントラストがノリやすい

 近年に登場したレンズの多くは、開放からシャープであることが多い。例に漏れず、Batis 2/25もそれに属している。F2で撮影してみると、やや周辺光量落ちが気になるケースもあるが、F2.8あたりで解消されるため、大きな問題ではないし、現像ソフト側でフォローが効く範囲なので、あまり気にする必要はないだろう。

 そのため、F値はそのときの気分や描写をどうしたいか優先で決めることができ、とてもお気楽だ。

 そろそろ紅葉シーズンなので、撮影プランを考えている人も多いと思うのだが、雰囲気としては少し懐かしい感じになりやすいほか、シーンによってはよくコントラストが出ると、紅葉の撮影に適するハズだ。

 またオートフォーカスも機敏に動作するため、カメラ任せで気になったものを撮影といった場合でももたつくことはなかったと、トータルでの完成度の高さもイイ感じである。

 FE2470の描写性能(色ノリはすごくイイと思うのだが)から迷っているのであれば、先にBatis 2/25を選んでもいいくらいだ。単焦点であるため、ズームレンズよりも足を使う必要は出てくるが、ご満悦度はとても高くなるだろう。

 なおサンプルデータには、基本的にα7を使用しているが、一部、α7RIIのデータも掲載している。またRAWで撮影し、Capture Oneでストレート現像している。JPEGの品質は98。

接写で、かつ光源をボカすと年輪ボケが目立つことがある。日中の場合はあまり気にならないが、イルミネーション撮影に投入したい場合は、年輪ボケがでてくるクセを把握しておくといい

接写で、かつ光源をボカすと年輪ボケが目立つことがある。日中の場合はあまり気にならないが、イルミネーション撮影に投入したい場合は、年輪ボケがでてくるクセを把握しておくといい

レンズフレアは写真の状況ではさすがに生じてしまったほか、斜めからの差し込みの場合も生じることがあるため、たまに画角の制限を受けることがある

レンズフレアは写真の状況ではさすがに生じてしまったほか、斜めからの差し込みの場合も生じることがあるため、たまに画角の制限を受けることがある

α7、1/400、F4、ISO 200。軽く後ろをボカすくらいがちょうどいい感じ

α7、1/400、F4、ISO 200。軽く後ろをボカすくらいがちょうどいい感じ

α7、1/6000、F2、ISO 100。ほぼ最短撮影距離で撮影してみたもの。気持ち周辺光量落ちが気になるくらい。またボケ具合もあまりうるさくない

α7、1/6000、F2、ISO 100。ほぼ最短撮影距離で撮影してみたもの。気持ち周辺光量落ちが気になるくらい。またボケ具合もあまりうるさくない

α7、1/640、F2、ISO 100。歪みと収差もほとんどないため、そのあたり、ほとんど気にせず撮影できる

α7、1/2000、F3.5、ISO 100。F3.5あたりで寄るとボケがややウザくなりがち

α7、1/125、F3.5、ISO 100。風景的な撮影についてはすこぶる扱いやすい

α7、1/50、F3.5、ISO 125。散策中に急に寄りたいといった場合も安心のレンズだ

α7、1/320、F7.1、ISO 100。F7.1前後のコントラストがキュートなのだが、ボケがややうるさい感じになりがち。ちょっとこのあたりは撮影スタイルと相談すべきだろう

α7、1/320、F7.1、ISO 100。F7.1前後のコントラストがキュートなのだが、ボケがややうるさい感じになりがち。ちょっとこのあたりは撮影スタイルと相談すべきだろう

α7、1/4000、F4、ISO 200。あまりF値を考えずにスナップ優先であれば、F4がほどよくイイ感じ

α7、1/4000、F4、ISO 200。あまりF値を考えずにスナップ優先であれば、F4がほどよくイイ感じ

α7RII、1/2、F4.5、ISO 800。42MPのイメージセンサーにも負けていないので、ボディについての心配は不要だろう

α7RII、1/2、F4.5、ISO 800。42MPのイメージセンサーにも負けていないので、ボディについての心配は不要だろう

α7RII、25秒、F10、ISO 160。光芒はけっこう派手にくるので夜景中心の場合は少しシーンを選ぶかもしれない

α7RII、25秒、F10、ISO 160。光芒はけっこう派手にくるので夜景中心の場合は少しシーンを選ぶかもしれない

レンズ選びに迷ったら筆頭に挙げてもOK

 フルサイズEマウントのレンズは、まだまだ揃っているとはいえず、レンズを選ぶにしても、そもそも選びにくい状態にある。35mmなど定番的なラインは発売済みだが、広角になるとFE1635F4くらいと、そういった状況からするとBatis 2/25は狙い目にあるといってもいい。

 価格は安いものではないが、末永く使い倒せる性能を持っているため、風景からテーブルフォトまで気楽に使用しつつ、シャープかつコントラストも良好なレンズを考えているのなら、Batis 2/25をチェックしてみてほしい。

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