初見の人は驚くこと請け合いの感圧式トラックパッド
MacBookのイチオシギミックが、感圧式のトラックパッド。電源オフの時に触ると単なる板でほとんど動かないのだが、電源を入れると明確なクリック感があるのだ。これは、感圧センサーを内蔵し、そのフィードバックを疑似的に再現する「Taptic Engine」によるもの。そのため、タッチパッドのどこを押してもクリック感が返ってくる。さらに、クリック感の後にさらに押し込むことで今までにはない操作も実現できる。例えば、QuickTimeで動画を再生しているときに、トラックパッドに触れている指を徐々に押し込んでいくと、早送りの速度を変えることができるのだ。
確かに、2段階目以降の押し込みはこれまでと異なる操作方法なので、流れるように使いこなすというわけにはいかない。また、今のところは、対応しているアプリも少ない。それでも、感圧式トラックパッドは今後の対応次第で、新しい操作方法として存在感を増しそうだ。ちなみに、普通の操作はまったく違和感なく行なえるので、心配はいらない。
激薄ボディーを実現するために、キーボードにもこだわっている。キーボードはフルサイズで、バタフライ構造のキーを採用し、ぐらつきのないタイピングが可能。ボディーの剛性感は高く、柔い感じはない。ただし、キーストロークをたっぷりとったキーボードと比べると、打鍵感は劣る。しばらく使っていると慣れて高速タイピングができるようになるものの、長文作成にあえて使おうとは思わない。とは言え、それはポルシェのトランクにゴルフバッグが入らないので文句を言っているのと同じ。この薄くて美しいボディーのことを考えれば上々以上の仕上がりと言っていいだろう。
処理性能はやや非力、バッテリーは1日持つ
テストした端末のCPUは1.1GHz駆動のCore Mだが、1.2GHzや1.3GHzも選べる。ストレージはSSDで256GBと512GBモデルが用意されている。メモリーは8GBで、無線LANはIEEE 802.11a/b/g/nに加えて.11acにも対応する。ウェブカメラも搭載しているが、Facetimeは480p。最新モデルなのだから、4年前からサポートしている720pをサポートして欲しいところだった。
しばらく利用したが、モバイルノートとしては問題なく快適に利用できた。8GBメモリーと高速なSSDのおかげだ。SSD計測アプリ「Blackmagic Disk Speed Test」で計測したところ、書き込みが441MB/秒、読み込みが776MB/秒だった。CPUは低消費電力のCore Mなので、処理性能は控えめ。MacBook AirのCore i5と比べるなら、2011年モデルと同程度となる。CPU性能をフルに利用する処理を行なうには向いていないが、そもそもそんな作業をモバイルPCで行なう機会はほとんどないだろう。
バッテリー容量は39.7Wで、最大9時間のネット閲覧もしくは最大10時間のiTunesムービー再生が可能。普通の使い方なら、外出先で利用しまくっても余裕で1日持つ。ACアダプターを持って出なくてもいいのは、せっかくのモバイルノートとしてはありがたいところ。
(次ページでは、「トラブル続出! Windows 10 TPをインストール」)
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